北海道を拠点に地域密着型の経営を続ける食品スーパー中堅のダイイチから、2019年11月5日に最新の決算状況が発表されました。2019年9月期における単独決算の内容を紐解くと、最終的な利益を示す税引き利益は前の期と比べて6%減少し、7億5000万円という結果に着地しています。数値だけを見ると足踏みをした印象を受けるかもしれませんが、その内訳を詳しく見ていくと、決してネガティブな要素ばかりではないことが分かります。
今回の減益の主な要因となったのは、将来の収益性を見越して計上された「減損損失」です。これは、店舗などの資産の価値を帳簿上で引き下げる会計処理を指しますが、本業の儲けを示す経常利益については、実は増益を確保しています。商品の調達ルートやコストの徹底的な見直しが功を奏しており、利益率が着実に改善している点は、同社の経営基盤がより強固になった証左と言えるのではないでしょうか。
売上高についても、404億円とわずかながら前年を上回る数字を維持しており、SNS上では「地元のスーパーが頑張っていて嬉しい」といった声や、「堅実な経営スタイルには安心感がある」という好意的な意見が散見されます。一方で「競争が激しい業界だけに、これからの差別化が重要になりそう」といった、鋭い視点を持つ消費者のコメントも寄せられており、注目度の高さが伺える状況です。
2020年9月期は「店舗刷新」と「増配」でさらなる飛躍へ
気になる今後の展開についてですが、2020年9月期に向けてダイイチは非常に前向きな姿勢を見せています。激化する販売競争を勝ち抜くため、既存の数店舗において大規模な改装などを実施し、顧客満足度の向上を狙う計画です。こうした「攻めの投資」を行うことで、売上高は前期比1%増の406億円、経常利益も1%増の13億6400万円という着実な成長を目指していく方針となっています。
さらに、前期に計上した減損損失という重石がなくなることから、最終的な税引き利益は17%増の8億8000万円という大幅なV字回復を予測しているようです。株主への還元姿勢も積極的で、年間配当は1円増となる14円を予定しており、投資家にとっても魅力的なニュースでしょう。私個人としては、目先の数字に一喜一憂せず、店舗改装という「体験価値」への投資を優先する同社の判断は、ファンを増やすための最良の選択だと感じています。
コメント