ユニ・チャーム2019年6月中間決算を徹底解説!アジアでの躍進と原材料高騰に立ち向かう日本企業の現在地

日用品大手のユニ・チャームが2019年08月08日に発表した2019年01月から06月期の連結決算は、世界経済の荒波を象徴するような内容となりました。最終的な利益を示す純利益は、前年の同じ時期と比べて16%減少した252億円にとどまっています。このニュースに対し、SNS上では「身近な製品だけに原材料費の影響がこれほど大きいとは驚きだ」といった声や、「アジアでの成長力には期待したい」という前向きなコメントが数多く寄せられました。

売上高そのものは、前年同期比5%増の3424億円と着実な伸びを見せている点は見逃せません。特にアジア市場の勢いは凄まじく、前年比14%増という高い成長率を記録しました。中国やインドにおいて、衛生意識の高まりを背景に生理用品などの販売が好調に推移したことが、グループ全体の数字を力強く牽引しています。生活に密着したインフラとも言える製品群が、新興国の暮らしを支えている様子が如実に伝わってきますね。

一方で、国内の日本市場に目を向けると、6%の減収という厳しい現実に直面しています。これには中国の電子商取引(EC)大手の在庫調整や、新しいネット通販規制による転売業者の買い控えが影を落としました。いわゆる「爆買い」のような突発的な需要に頼るフェーズが終わり、より健全で安定した市場へと移行する過渡期にあるのでしょう。越境ECとは、国境を越えてインターネット上で商品を売買する仕組みですが、この流れの変化が数字に直結した形です。

利益を圧迫した最大の要因は、原油価格などの変動に伴う原材料費の高騰でした。このコスト増加分は60億円にも上り、販売数量が増えたことによる利益アップ分を完全に打ち消してしまっています。さらに、将来の成長を見据えた新工場の稼働費用や、人手不足を背景とした物流費の上昇も重なりました。コア営業利益、すなわち本業で稼ぐ力を示す利益指標が17%減の392億円となったのは、まさにこうした外部環境の厳しさを物語っていると言えるでしょう。

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反転攻勢へ!高原社長が語る下半期の展望と筆者の視点

しかし、同社は2019年12月期通期の業績予想をあえて据え置くという、強気の姿勢を崩していません。売上高は前期比6%増の7300億円、純利益は3%増の635億円という目標を掲げています。高原豪久社長は記者会見の場で、年間の後半戦に向けて越境ECの回復や原材料価格の落ち着きを見込んでいると語りました。一時的なコスト増を飲み込みつつ、次なる成長への足場を固める戦略が、後半にどれほど実を結ぶのかが注目されます。

編集者としての私見ですが、今回の決算は「攻めの投資」に伴う一時的な足踏みであると捉えています。新工場の稼働は中長期的な供給能力を高めるために不可欠なステップであり、目先の数字以上に企業の体質強化が進んでいるはずです。原材料高という自社ではコントロールできないリスクにさらされながらも、アジア圏という巨大市場でシェアを広げ続ける同社の地力は本物でしょう。日本を代表するグローバル企業として、次の一手に大いに期待したいところです。

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