2019年11月2日、熱戦が繰り広げられている男子ゴルフのマイナビABC選手権にて、岩田寛選手が見事な粘りを見せています。大会2日目を終えた時点で通算10アンダーまでスコアを伸ばし、堂々の首位をキープしました。ちなみに「アンダー」とは、各ホールに定められた基準打数(パー)よりも少ない打数で回ることを指すゴルフ用語で、数字が大きいほど好成績であることを意味します。
ご本人は「グリーン上でのボールの転がりが想定と異なり、パッティングが決まりきらなかった」と少し悔しさをにじませています。さらに、前日に比べてアイアンクラブを用いたショットの精度も本来の出来ではなかったようです。それでもスコアを落とすことなく3つも伸ばせたのは、彼の持つ底力の証明と言えるでしょう。ベテランの意地が感じられる見事なラウンド展開でした。
岩田選手といえば、2019年9月に行われたフジサンケイクラシックで準優勝という好成績を残したものの、その後は左手首の痛みによる無念の棄権などもあり、苦しい時期を過ごしてきました。イメージ通りのスイングができず、グリーン周りのアプローチなどの小技でも挽回できない状況が続くと、やはりプロであっても精神的な葛藤や焦りが生まれてしまうものです。
時にはミスショットの残像が脳裏にちらつき、怒りや落胆の感情に飲み込まれそうになることもあったと語っています。SNS上でも「岩田選手の人間らしい葛藤に共感する」「メンタルの波を乗り越えてほしい!」といった熱い声援が多数寄せられており、ファンの皆さんも彼の苦悩に寄り添っている様子がうかがえます。プロゴルファーにとって心のコントロールがいかに難しいか、深く考えさせられますね。
悔しさをバネに再び世界の大舞台へ
先週開催された日本初の米ツアー大会であるZOZOチャンピオンシップには惜しくも出場できず、地元である宮城県仙台市に戻って厳しい走り込みや基礎練習に打ち込んだそうです。その際、テレビ中継で松山英樹選手以外の日本人選手たちが苦戦する姿を目にし、「もっと上位に食い込んでほしかった」と歯痒い思いを抱いたのだとか。ご自身の現状と重ね合わせ、どこかスッキリしない感情を抱いたのかもしれません。
かつて3年前、最高峰の舞台であるアメリカツアーへ果敢に挑戦したものの、厚い壁に阻まれ撤退を余儀なくされた過去があります。しかし彼の闘志は決して消えておらず、マスターズなどの世界四大大会である「海外メジャー」への出場権を足掛かりにして、再び世界へ挑む青写真を描いています。そのためには、今大会のような国内ツアーでの確かな結果が何よりも求められるはずです。
私個人としては、一度挫折を味わってもなお、より高い場所を目指そうとする岩田選手の不屈の精神に強く惹かれます。年齢を重ねてからの再挑戦は決して容易ではありませんが、だからこそ私たちに大きな感動を与えてくれると信じています。この2日間は「イライラすることなくプレーに集中できた」と前向きな言葉を残しており、精神的な安定が好スコアの要因になっているのは間違いありません。
いよいよ予選を通過した上位選手のみで争われる「決勝ラウンド」へと突入します。プレッシャーが極限まで高まる週末の戦いにおいても、心の波を穏やかに保ち、ご自身の持ち味を存分に発揮してほしいと願ってやみません。2019年11月2日現在、リーダーボードの頂点に立つ彼の、さらなる飛躍と劇的なドラマに大きな期待を寄せましょう。
コメント