世界が注視する「30% Club」の挑戦!日本企業が女性役員登用を急ぐべき真の理由とは?

2019年11月25日現在、日本のビジネス界では「女性活躍」が単なるスローガンから、企業の存続を左右する重要な経営戦略へと変貌を遂げようとしています。その変革の旗振り役として注目を集めているのが、世界的なキャンペーン「30% Club」です。

この団体は、企業の意思決定機関である取締役会の女性比率を向上させることを目的として、2010年に英国で産声を上げました。最大の特徴は、企業のCEOたちが個人の意思で加盟している点にあり、当初わずか7名だったメンバーは、今や世界で300名を超える巨大なネットワークへと成長しています。

日本では2019年5月、資生堂の魚谷雅彦社長を代表に迎え、日本支部が本格的に始動しました。SNS上でも「ようやく日本でも本腰を入れた動きが出てきた」「30%という具体的な数字は刺激になる」といった、期待に満ちたポジティブな反響が数多く寄せられています。

団体名に冠された「30%」という数字には、実は深い戦略的意味が込められているのをご存知でしょうか。これは組織論において、マイノリティ(少数派)が単なる「象徴」ではなく、組織の意思決定に対して実質的な影響力を持ち始める「クリティカル・マス」と呼ばれる最低水準を指しています。

「30% Club」は、2030年までにTOPIX100に名を連ねる日本の中核企業の女性役員比率を30%に引き上げるという、野心的な目標を掲げています。現状の日本の比率は約10.5%に留まっていますが、2017年以降の伸び率は著しく、経営者の意識改革は着実に進んでいると言えるでしょう。

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英国の成功に学ぶ!日本版「メンター制度」が拓く登用への道

先行して目標を達成した英国では、非常に興味深い取り組みが行われました。それが、経営層の男性が女性幹部候補に助言を行う「メンター制度」です。メンターとは、経験豊富な助言者が、知識や経験を伝えることで後進の成長を支援する役割を指す専門用語です。

英国での工夫は、あえて自社内ではなく「他社の男性役員と女性候補者」をペアにした点にあります。上下関係や利害関係がないからこそ、女性はキャリアの悩みを率直に相談でき、役員にふさわしい視座を身につけることができたのです。

一方で、この制度は男性側にも大きなパラダイムシフトをもたらしました。他社の優秀な女性の存在を肌で感じることで、自社の登用プロセスの不備に気づき、女性を積極的に支援する文化を醸成するきっかけとなったのです。

私は、この「他社との交流」こそが、同質性の高い日本企業の文化を打破する特効薬になると確信しています。外部の視点を取り入れることで、これまでの「当たり前」がいかに偏っていたかを認識できるからです。

アン・ケアンズ氏が指摘するように、日本の女性は極めて高い教育水準を誇る優秀な人材の宝庫です。あとは、彼女たちが自信を持って「ガラスの天井」を突き破る勇気を持てるよう、家庭では父や夫が、職場では経営陣が全力でバックアップする体制を整えるだけなのです。

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