2019年11月11日の東京株式市場において、回転寿司最大手のスシローグローバルホールディングスが、凄まじい勢いを見せました。一時は前週末比で13%も値を上げ、株価は8480円に到達しています。これは2017年に再上場を果たして以来、最高値を塗り替える快挙となりました。
投資家たちがこれほどまでに熱狂した背景には、2019年11月8日に発表された2019年9月期の決算内容があります。連結純利益は前の期と比べて25%増の99億円を記録しました。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで、過去最高益を叩き出したことが大きなサプライズとなったのです。
さらに株主への還元姿勢を強めたことも、市場から拍手喝采で迎えられました。年間の配当金を前の期より5円積み増し、90円に設定した増配のニュースが買い注文に拍車をかけています。最終的な終値も7%高の8020円と、非常に力強い足取りで取引を終えたのが印象的でした。
SNS上でも「スシローのネタは満足度が高いから納得の結果」「最近の勢いが株価にも反映されている」といった好意的な意見が目立ちます。特に、2019年10月までで既存店の売上高が24カ月連続で前年を上回っている事実は、ファンの根強い支持を証明していると言えるでしょう。
高単価メニューと「タピる」戦略の的中
好業績を牽引したのは、何といっても戦略的な販促キャンペーンの成功です。1皿150円以上の「高単価商品」を積極的に打ち出したことで、満足度を維持しながら収益性を高めることに成功しました。消費者の「少し贅沢したい」という心理を見事に掴んだ見事な手腕です。
また、サイドメニューの充実も大きな役割を果たしました。特に「タピオカドリンク」などのトレンドを素早く取り入れたことで、若年層や家族連れの集客を盤石なものにしています。客単価が3%向上し、客数も4%増えるという、飲食業にとって理想的な成長曲線を描いています。
専門家であるカブドットコム証券の河合達憲チーフストラテジストも、現在の状況を「業界内での一人勝ち」と分析しています。競合他社が集客に苦戦する中で、スシローだけが右肩上がりの業績を更新し続けていることが、投資家が安心して資金を投じる最大の要因となっているのです。
私自身の視点としても、スシローの凄さは「鮮度へのこだわり」という本質を損なわずに、流行を柔軟に取り入れるスピード感にあると感じます。単なる回転寿司の枠を超え、一種のエンターテインメント施設としての地位を確立したことが、今回の株価急騰に繋がったのではないでしょうか。
次なる舞台は世界!海外展開の加速が鍵
今後の注目点は、2020年9月期に向けた海外事業の強化です。これまで年間13店舗だった海外出店ペースを、一気に22店舗以上へと引き上げる強気な計画を立てています。2019年8月に進出した香港やシンガポールでの店舗拡大に加え、新たな国への進出も視野に入れています。
海外での貢献も加味し、今期の純利益は前期比3%増の102億円を見込んでいます。ただし、海外市場はすでにライバル企業たちがしのぎを削る激戦区です。後発となるスシローがいかに「日本品質」を武器に差別化を図れるかが、さらなる株価更新のターニングポイントとなるはずです。
コメント