国際社会を揺るがす大きな転換点が訪れました。2019年11月20日、国連安全保障理事会において、米国がイスラエルによるヨルダン川西岸への入植活動を容認した方針を巡り、激しい議論が交わされました。長年、国際法違反とされてきたこの問題に対し、米国が突如として舵を切ったことで、世界の外交バランスに亀裂が生じています。
今回の会合では、米国の独断とも言える外交姿勢に対して、他の理事国から非難の嵐が巻き起こりました。安保理は、世界の平和と安全を維持するための最高意思決定機関ですが、米国が拒否権を持つため、全体としての公式声明を出すまでには至りませんでした。しかし、各国の反発はこれまでにないほど強固なものとなっています。
ここで注目すべきは、15の理事国のうち10カ国が、会合後に「入植は国際法と安保理決議に背くものである」と断じる共同声明を発表した点です。さらに、この声明に名を連ねなかった英国やフランス、ロシア、中国までもが、個別の発言で入植の違法性を厳しく指摘しました。事実上、米国一国が国際社会から取り残された形と言えるでしょう。
そもそも「入植」とは、イスラエルが1967年の戦争で占領した土地に、自国民を住まわせる行為を指します。パレスチナ側が将来の国家樹立を目指す土地に家を建てることは、和平への道を物理的に塞ぐ行為として、国際的には禁じられています。今回の米国の容認は、この大前提を根本から覆す極めて異例の判断なのです。
パレスチナのマンスール国連大使は、米国以外の14カ国が足並みを揃えたことを強調し、法治主義の重要性を強く訴えました。SNS上でもこのニュースは瞬く間に拡散され、「中東和平の死を意味するのではないか」といった悲観的な声や、「米国の影響力が低下している証拠だ」という厳しい意見が数多く投稿されています。
これに対し、米国側は「当事者同士の直接交渉こそが解決への道だ」と主張し、イスラエル側もこの姿勢を支持しています。しかし、一方的な現状変更を認めながら交渉を促すスタイルには、多くの国が不信感を抱かざるを得ません。私自身の見解としても、対話の前提となる国際的なルールが無視される現状は、将来に禍根を残すと危惧しています。
力による支配が容認されれば、パレスチナ問題だけでなく、世界のあらゆる紛争地での秩序が崩壊しかねません。2019年11月21日現在のこの状況は、単なる一地域の対立ではなく、国際社会が「法」を守るのか「力」に屈するのかを問う、重大な局面にあると言えるのではないでしょうか。
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