教室の椅子に座ったまま、遠く離れた被災地や歴史的建造物をまるでその場にいるかのように見学できる。そんな魔法のような光景が、いよいよ現実のものとなりました。凸版印刷は2019年11月22日、次世代通信規格「5G」の普及を見据えた新しい教育支援サービスの提供を開始したのです。
今回の取り組みで中核を担うのは、「IoA(Internet of Abilities)」という革新的なテクノロジーです。これは直訳すると「能力のインターネット」を意味し、人の身体能力や知覚を拡張して、遠隔地にあるロボットやカメラを自分の分身のように操る技術を指します。
このサービスでは、校外に設置された高精細カメラの映像を、5Gの超高速・低遅延という特性を活かしてリアルタイムで教室のモニターへ送り届けます。単なる映像鑑賞に留まらず、現地の空気感までもが伝わってくるような没入感の高い学びを実現してくれるでしょう。
困難な場所への「訪問」が可能にする、新しい学びの形
特に注目すべき点は、東日本大震災の被災地といった、安全上の配慮や物理的な距離から生徒が直接立ち入ることが難しい場所でも、詳細な学習が可能になることです。SNSでは「震災遺構を学ぶ上で非常に価値がある」「全国どこからでも繋がれるのは革命的」といった期待の声が溢れています。
私自身、このニュースに触れて教育の地域格差を解消する大きな可能性を感じました。経済的な事情や身体的な制約で遠出ができない子どもたちにとっても、このバーチャルな「移動」は、等しく知的好奇心を満たす素晴らしい機会になるはずです。
最新技術によって「見ること」と「学ぶこと」の境界線がなくなる日は、もうすぐそこまで来ています。凸版印刷が2019年11月22日に打ち出したこの一歩は、これからの日本の教育現場における「スタンダード」を塗り替える大きな転換点となるに違いありません。
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