【2019年11月決算速報】注目の第3四半期数字を読み解く!明暗分かれる企業業績と投資のヒント

2019年11月12日、上場各社の2019年01月から09月期(第3四半期)を中心とした決算発表が相次ぎ、最新の業績データが出揃いました。今回の数字を見ると、消費増税前の駆け込み需要やインバウンド、デジタル化の波を捉えて躍進する企業がある一方で、構造的な課題に直面している企業もあり、まさに市場の「明暗」がくっきりと分かれる結果となっています。

投資家の間で特に注目を集めているのが、不動産デベロッパーのTATERU(証券コード:1435)です。同社の2019年01月-09月期の連結決算は、売上高が176億円と前年同期の508億円から激減し、最終損益は104億円を超える大幅な赤字を計上しました。不適切な融資問題の影響が色濃く残る中、まずは信頼回復に向けた地道な再建が急務となるでしょう。

一方で、お菓子メーカーのカンロ(2216)は安定した強さを見せています。売上高は前年同期を上回る168億円を確保しました。利益面では1億4800万円と前年比で減少していますが、主力商品のブランド力が根強く、消費増税後の買い控えをどう跳ね返すかに期待がかかります。SNS上でも「カンロの飴は定番だから安心して買える」といった生活に密着した支持の声が目立っています。

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医療・IT・製造業の最新トレンドを数字から読み解く

デジタル化の恩恵を受けているのが、メディカル・データ・ビジョン(3902)です。前年同期の赤字から一転し、2019年01月-09月期は4億6200万円の経常利益を叩き出しました。膨大な医療データを利活用するビジネスモデルが軌道に乗っており、2019年12月期の通期予想でも純利益4億円を見込むなど、成長軌道に乗ったことが鮮明になっています。

ここで専門用語を解説します。「経常利益(けいじょうりえき)」とは、本業の儲けに受取利息などの営業外の損益を加えた、企業の実力を最もよく表す指標のことです。また「1株益(EPS)」は、会社の利益を株数で割ったもので、投資家が株価の割安感を判断する際の基準となります。この1株益が伸びている企業は、それだけ稼ぐ力が強いと言えるのです。

精密機器の堀場製作所(6856)やスター精密(7718)といったグローバル企業は、世界経済の減速懸念を受けつつも底堅さを維持しています。堀場製作所は、2019年12月期の通期で160億円の純利益を見込んでおり、1株益も379.4円という高い水準を予測しています。高品質なセンサー技術や自動旋盤など、日本が誇る「ものづくり」の技術力は健在です。

編集者としての私見ですが、今回の決算発表は単なる数字の羅列ではなく、日本経済が「持続的な成長」へとシフトできるかの分岐点だと感じます。特に、不動産管理の日本管理センター(3276)や住宅メンテナンスのエプコ(2311)など、ストック型(積み上げ型)の収益構造を持つ企業が安定している点は、不透明な景気局面における一つの道標になるでしょう。

2019年も残りわずかとなる中、これらの数字をもとに各社は2020年に向けた戦略を練り直すことになります。配当金についても、日本創発グループ(7814)が記念配当を含む30円を予定するなど、株主還元に積極的な姿勢を見せる企業も増えています。企業の「稼ぐ力」と「配る力」の両面をチェックすることが、賢い投資の第一歩となるでしょう。

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