スペインの地で、日本の至宝が歴史の扉をこじ開けました。2019年11月10日、マジョルカに所属する久保建英選手がビリャレアル戦に出場し、待望の移籍後初ゴールをマークしたのです。デビューから10試合目という節目の大舞台で、ついにその類まれなる才能が爆発しました。
この日の久保選手は、まさに「無双」状態だったと言えるでしょう。前半から鋭いドリブルで相手守備陣を翻弄し、意表を突く巧みなパスで2つのPK(ペナルティーキック)を誘発しました。PKとは、ゴール前の反則により守備の妨げなくキックを行える最大の決定機ですが、その起点となったのが彼の足跡だったのです。
圧巻だったのは、マジョルカが2対1とリードして迎えた2019年11月10日の後半53分です。ペナルティーエリア付近でボールを受けた久保選手は、迷わず左足を振り抜きました。放たれた強烈なミドルシュートは、まるで吸い込まれるようにゴール右隅へと突き刺さり、スタジアムを熱狂の渦に巻き込んだのです。
試合後のインタビューで、久保選手は「長かったと言えば長かった」と本音を漏らしました。これまで先発出場が4試合に留まり、主に右MF(ミッドフィールダー)というポジションで得点機会を模索してきましたが、ようやく肩の荷が下りたようです。自分に課せられた重圧を素直に認める姿に、18歳とは思えぬ貫禄を感じます。
SNS上では「ついに化け物が目覚めた!」「あのシュートの弾道は鳥肌もの」といった称賛の声が相次いでいます。期待されることが当たり前の環境に身を置きながら、「注目されることはポジティブに受け取る必要がある」と語る精神的な強さこそ、彼が「天才」と呼ばれる真の理由ではないでしょうか。
今回の18歳5カ月でのゴールは、欧州主要リーグにおける日本人年少記録として歴代2位にランクインしました。これは、かつてカターニアで活躍した森本貴幸選手の記録を塗り替える快挙です。東京五輪のエース候補として、この「感覚」を維持したまま突き進む彼の未来には、希望しか見当たりません。
編集者の視点:重圧を力に変える「個」の輝き
正直なところ、周囲の過熱する期待は18歳の若者にとって残酷なものだと思っていました。しかし、久保選手は自らのプレーでその懸念を吹き飛ばしました。全得点に絡む活躍を見せながらも、自身の評価を「9点」に留める向上心には脱帽です。彼は今、スペインで確実に「王様」への階段を登り始めています。
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