大阪府が、吹田市の万博記念公園に1万人以上を収容可能な大規模アリーナを新設する壮大なプロジェクトを始動させました。2019年10月18日には、建設予定地である万博記念公園駅の南側で事業者向けの説明会が開催され、大手不動産会社などの担当者が熱い視線を送っています。
吉村洋文知事は、スポーツビジネスがもたらす巨大な経済波及効果に期待を寄せています。知事によれば、バスケットボールやバレーボールの世界大会を誘致するには1万5000人規模の会場が必須ですが、現在の大阪にはその条件を満たす場所が不足しているのが実情です。
今回の計画は、かつての財政危機を教訓に、開発から運営までを民間が担う「民設民営方式」を採用しています。大阪府の担当者は「府の財政への負担はほぼない」と自信を見せますが、一方で懸念材料も浮上しています。それは、夢洲で誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート(IR)の存在です。
「IR(統合型リゾート)」とは、カジノや国際会議場(MICE施設)、宿泊施設などが一体となった複合施設のことです。2019年02月の構想案では、IR内にもアリーナ建設の可能性が示唆されており、府内に巨大な箱モノが2つ並び立つことで、激しい集客競争に陥るリスクが指摘されています。
SNSでは「大規模コンサートが増えるのは嬉しい」と歓迎する声がある一方で、「維持費が税金に響かないか」「イベントが分散してどちらも赤字にならないか」というシビアな意見も散見されます。利便性の高い大阪城ホールが年間335日も稼働している現状を見れば、需要自体は間違いなく存在するでしょう。
しかし、早稲田大学の原田宗彦教授が指摘するように、1万人を常に動員できるコンテンツは限られています。私個人の見解としては、ハード面を整えるだけでなく、地域住民が誇れるようなチームの育成や、スポーツ以外の多目的な活用法を初期段階から練り上げることが、真の成功への鍵だと考えます。
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