千葉県内を拠点とする主要銀行の2019年4月から9月期における決算が出そろい、地域の経済を支える金融機関の現在地が浮き彫りとなりました。なかでも注目を集める千葉銀行が2019年11月11日に発表した中間決算では、本業の収益力を示す指標である「実質業務純益」が、単体で383億円という結果を収めています。これは前年の同時期と比較してほぼ横ばいの水準を維持しており、低金利が続く厳しい金融環境のなかでも、着実に利益を積み上げている様子がうかがえるでしょう。
一方で、グループ全体を合算した連結純利益に目を向けると、前年同期比で5%減少の278億円にとどまりました。この減益の主な要因として挙げられるのが、将来の貸し倒れに備えてあらかじめ計上しておく「与信関連費用」の増大です。特に「一般貸倒引当金」と呼ばれる、まだ具体的な焦げ付きはないものの、統計的なリスクに基づいて積み立てる準備金の繰入額が増加しました。企業の倒産リスクに備えるための守りのコストが、最終的な利益を押し下げる形となったのです。
メインビジネスである貸出業務から得られる「資金利益」については、前年同期から0.4%増加して644億円に達しています。2019年9月末時点での貸出金残高は、法人向け融資が力強く牽引した結果、前年比6%増の10兆5511億円という大台を突破しました。地域企業の資金ニーズに対して、銀行側が積極的に応えている姿勢がデータからも見て取れます。また、個人預金も堅調に推移しており、預金残高は2%増の12兆3153億円と、信頼の厚さを物語る数字となりました。
しかし、投資信託や保険商品の販売といった「役務取引等利益(手数料収入)」に関しては、108億円と前年をわずかに下回る結果です。市場の不透明感から資産運用の提案が苦戦しており、融資以外の収益柱を育てる難しさに直面しているといえます。SNS上では「地銀の雄でもこの環境は厳しいのか」「融資が伸びているのは地域経済にとってポジティブ」といった冷静な分析や期待の声が寄せられており、今後の経営戦略に対する世間の関心の高さが伺えるのではないでしょうか。
佐久間頭取が語る「奮闘」の裏側と編集者の視点
決算発表の記者会見において、千葉銀行の佐久間英利頭取は「非常に厳しい経営環境が続くなかで、しっかりと奮闘した結果である」との認識を示しました。マイナス金利政策の影響で利ざやが縮小するなか、融資残高を伸ばすことで収益を確保しようとする現場の努力が、今回の「横ばい」という数字に集約されています。単に利益を追うだけでなく、リスク管理を徹底するために引当金を積んだ判断は、地方銀行としての健全性を守るための賢明な選択であったと私は評価します。
今後は、AIやIT技術を駆使した業務効率化や、非対面サービスの充実がさらなる成長の鍵を握るでしょう。単なる「貸し手」としての役割を超え、地元企業の経営課題を解決するコンサルティング機能の強化が、手数料収入の回復に直結するはずです。千葉銀行がこの「踏ん張りどころ」をどう乗り越え、次なる成長曲線を描くのか、その動向から目が離せません。地域経済のインフラを担う自負を持ち、攻めと守りの絶妙なバランスを保ち続けてほしいと願うばかりです。
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