工作機械受注が43%超の激減!米中摩擦の影と、2019年10月に見えた「底打ち」の光とは?

日本のものづくりを支える屋台骨、工作機械業界に冷たい風が吹き荒れています。日本経済新聞社が2019年11月15日に発表した主要7社の受注状況によりますと、2019年10月の受注総額は前年と比べて43.7%減という、驚くべき数字を記録しました。

これで受注のマイナス推移は2018年12月から数えて11カ月連続となり、前月よりも減少の幅が広がっています。この主な要因は、世界を揺るがしている米中貿易摩擦です。先行きの不透明感から、企業が新しい設備にお金を投じる「設備投資」を控える動きが強まっています。

SNS上では「これほどまでの落ち込みは予想外だ」「製造業の冬が本格的にやってきた」といった、悲観的な声や将来への不安が数多く見受けられます。工作機械は「マザーマシン(機械を作るための機械)」と呼ばれ、景気の先行指標となるため、この数字は経済全体の体温低下を物語っているのでしょう。

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輸出の激減と航空機・自動車業界の苦悩

海外からの注文を示す「外需」は、2019年10月実績で前年同月比42.1%減と大きく沈みました。特にOKKでは、受注額がわずか2500万円にとどまるという極めて厳しい局面を迎えています。中国市場での需要減退は、日系メーカーの収益を直撃している状況です。

また、航空機産業でも予期せぬ事態が影を落としています。牧野フライス製作所では、米ボーイング社の小型機「737MAX」の運航停止が受注に影響を及ぼしました。幸い、他の機種やビジネスジェット向けの需要で補っているものの、逆風が強いことに変わりはありません。

東芝機械においても、スマートフォンや自動車向けの精密加工機は一定の動きを見せているようです。しかし、エネルギー関連をはじめとする幅広い分野で発注が滞っており、全体を押し上げるまでには至りません。まさに、世界規模での投資意欲の減退が浮き彫りとなっています。

国内市場の冷え込みと「底打ち」への希望

一方、日本国内の「内需」も45.6%減と深刻な状況です。三菱重工工作機械では、昨年の大型投資に対する反動もあり、前年比で7割を超える減少となりました。自動車業界の視界は依然として霧に包まれており、中小企業を中心に商談の先送りが目立っているのが現状です。

しかし、こうした苦境の中でも微かな希望の光が見え始めています。ツガミの担当者は「底ばいの状況」としながらも、半導体やスマホ関連で新しい動きが出てきたと指摘しています。受注の減少率が底を打ち、反転攻勢へ向かう兆しが少しずつ現れ始めているのかもしれません。

編集者の視点から言えば、現在の状況はまさに「嵐の前の静けさ」ならぬ「嵐の真っ只中」です。リーマン・ショック級の厳しさを危惧する声もありますが、顧客の関心自体は衰えていません。今は各社がいかに持久力を発揮し、次の回復期に向けて牙を研げるかが勝負の分かれ目でしょう。

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