中国で過熱するスニーカー投資「炒靴」の衝撃!中央銀行が警告するバブルの実態とリスク

2019年11月15日現在、中国の若者たちの間で「炒靴(チャオシュエ)」と呼ばれる奇妙な投資ブームが吹き荒れています。これはレア物のバスケットボールシューズを転売し、その差額で利益を得る投機行為を指す言葉です。本来はスポーツを楽しむためのアイテムが、今や株式や不動産と同じような「金融商品」として扱われている現実に、驚きを隠せません。

この異様な盛り上がりに対し、中国の中央銀行である中国人民銀行は2019年10月に異例の警告文を発表しました。「炒靴には違法な資金集めや詐欺のリスクが潜んでいる」と、国家レベルで注意を喚起したのです。当局がここまで危機感を募らせるのは、実体経済を伴わない価格の高騰が、若者たちを危険なマネーゲームへと引きずり込んでいるからに他なりません。

具体的な例を挙げると、人気のバッシュ取引アプリ「nice」では、驚くべき価格で売買が成立しています。例えば、米ナイキの「オフホワイト×ナイキ エアフォース1 MCA」というモデルには、なんと1万1999元(約18万円)という値がつきました。これは定価の1199元と比較して、実に10倍という異常なプレミアム価格です。

SNS上では、この状況に対して「もはや靴ではなく、歩く金塊だ」という皮肉混じりの声や、「手が出せないほど高くなって悲しい」といった本物のファンの嘆きが散見されます。一方で、短期間で大金を稼ぎ出した成功体験を誇示する投稿もあり、人々の射幸心を煽っているようです。これでは純粋なスニーカー文化が、投機の波に飲み込まれてしまうのも時間の問題でしょう。

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日用品すら投資対象に?中国に根付く転売ビジネスの光と影

中国において、価格上昇を見込んだ買い占めや転売を意味する「炒(チャオ)」という文化は、なにもスニーカーに限った話ではありません。かつてはiPhoneやゲーム機、さらにはニンニクや香辛料といった食料品までもが投機の対象となってきました。少ない元手で始められる「せどり」は、商魂たくましい人々にとって身近なビジネスモデルとして定着しています。

2019年8月に上海へ進出した大型スーパー「コストコ」でも、この「炒」の熱狂が見られました。開店直後から数時間の入店待ちが発生する大混雑となりましたが、多くの客が目当てにしていたのは高級酒の「貴州茅台酒」でした。定価1500元程度のこの酒も、市場では数千元で取引されることが珍しくなく、店頭では連日「売り切れ」の放送が流れる事態となっています。

私個人の見解としては、自由な経済活動は尊重されるべきですが、あまりに過度な投機は市場の健全性を損なうと考えます。本来それを必要とする人が適正な価格で買えない状況は、社会的な歪みを生みます。しかし、贅沢品や嗜好品において、当局が強引な規制で価格をコントロールしようとすれば、それは市場原理の軽視という批判を免れないでしょう。

現在、スニーカー市場は熱狂の渦中にありますが、バブルはいつか弾ける運命にあります。中央銀行の警告が、単なるアドバイスとして機能しているうちは良いですが、これ以上の混乱が続けば厳しい法的介入が行われる可能性も否定できません。私たちはこの「炒靴」という現象を通じて、現代社会におけるモノの価値とは何かを、改めて問い直されているのではないでしょうか。

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