エネルギー業界の巨頭であるJXTGホールディングスが、未来を見据えた大胆な一手を打ち出しました。2019年11月6日に開催された選考会にて、彼らは独自の技術や独創的なアイデアを持つスタートアップ企業6社を選出し、本格的な協業に向けた検討を開始したのです。石油元売り最大手が新興企業と手を組むというニュースは、業界内に大きな衝撃を与えています。
SNS上では「あの巨大企業がここまでスピード感を持って動くとは」「ガソリンスタンドが未来の街の拠点に変わるかもしれない」といった期待の声が続出しました。少子高齢化やエコ意識の高まりによって、ガソリンなどの石油製品の需要は今後さらに減少していくと予測されています。そうした危機感があるからこそ、自社にはない外部の知見を取り入れる決断を下したのでしょう。
アクセラレータープログラムが描く「街づくり」の未来
今回の連携の核となるのが、2018年度から始動した「JXTGグループアクセラレーター」という仕組みです。これは、特定の期間内に大企業が新興企業の成長を加速(アクセラレート)させ、共に新しいサービスを作り出すプログラムを指します。いわば、老舗の信頼と若手の瞬発力を掛け合わせる化学反応の場と言い換えることができるでしょう。
今回採択された顔ぶれは非常に多彩です。例えば、訪日外国人向けにレンタカー旅を提案する「Drive Japan」などが名を連ねており、モビリティ(移動手段)や街づくりといった分野に焦点が当てられています。2020年4月までの期間、JXTGの社員や専門家たちが、これらの企業と密に連携しながら具体的な事業の形を模索していく予定です。
JXTGの安達博治取締役は、スタートアップが持つ独創性に対して並々ならぬ期待を寄せています。同社は2019年4月に「未来事業推進部」を新設するなど、既存の枠組みに捉われない組織作りを急ピッチで進めてきました。過去に採択された営農型太陽光発電の「アグリツリー」への出資事例もあり、その本気度は疑いようがありません。
私自身の視点としても、この動きは単なる延命措置ではなく、社会インフラを再定義する重要な転換点だと感じます。全国に広がるガソリンスタンドのネットワークを、物流や観光の拠点へとアップデートできれば、地域の利便性は飛躍的に向上するはずです。化石燃料の供給者から、未来の暮らしを支えるパートナーへ。JXTGがどのような新事業を芽吹かせるのか、目が離せません。
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