2019年10月の企業物価指数が下落!消費税増税の裏で起きた電力料金・薬価改定の影響とは

日本銀行が2019年11月13日に発表した最新のデータによると、私たちの経済の体温計とも言える「企業物価指数」に大きな動きが見られました。2015年を基準とした10月の指数は102.0となり、前年の同じ月と比べて0.4%のマイナスを記録しています。これで5カ月連続の下落となり、デフレへの懸念を抱かせる数字かもしれません。

そもそも企業物価指数とは、企業の間で取引される商品の価格を指数化したものです。スーパーで私たちが買う値段ではなく、工場や卸売業者がやり取りする段階でのコストを指します。SNS上では「消費税が上がったのに物価が下がるのは意外だ」といった驚きの声も上がっていますが、これにはカラクリがあるのです。

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制度改定が押し下げ要因に?複雑な物価の裏側

今回の下落には、電力料金の調整や薬価改定といった制度面での引き下げが大きく影響しました。薬価改定とは、国が決める公定価格である「薬の値段」を見直す仕組みのことで、今回はこれが全体を押し下げる要因となっています。政府による政策的な価格抑制が、統計上の数字に強く反映された形と言えるでしょう。

一方で、前月と比較すると1.1%の上昇に転じている点には注目すべきです。2019年10月1日からの消費税増税に伴い、企業間の取引価格にも税率分が上乗せされました。日銀が調査している744品目のうち、実に520品目が前年より値上がりしており、多くの現場ではコスト増の波が押し寄せている現実が浮かび上がります。

輸出入の動向に目を向けると、円ベースの輸出物価は前年比6.3%減、輸入物価は10.5%減と、ともに半年間にわたってマイナスが続いています。世界経済の減速や為替の影響が色濃く出ているのでしょう。コストが下がるのは企業にとって一見プラスですが、それ以上に需要が冷え込んでいる可能性も否定できません。

編集者の視点から言えば、この数字は単純な「デフレ再燃」ではなく、制度的な価格操作と増税が複雑に絡み合った結果だと捉えています。品目ベースでは値上がりが圧倒的に多い以上、今後はこのコストを企業が飲み込み続けるのか、それとも最終的な小売価格へ転嫁されるのか。私たちの家計を守るためにも、細かな動向を注視する必要があるでしょう。

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