2019年11月19日、東京・大手町の日経ホールにて、次世代の社会の在り方を提示する「第6回日経2020フォーラム」が開催されました。今回のテーマは「パラリンピックから見える共生社会のビジョン」です。目前に迫った東京五輪・パラリンピックを単なるスポーツの祭典で終わらせず、障害者や高齢者が当たり前に輝ける社会をどう築くかについて、日本を代表するリーダーたちが熱い議論を交わしました。
基調講演に登壇した三菱電機の杉山武史社長は、パラスポーツ支援を通じた心の変化について言及しています。選手たちが何を求めているのかを深く察し、寄り添う姿勢を日々の業務に還元したいと力強く語りました。こうした活動を2020年限りの祝祭に留めず、将来にわたり受け継がれる「レガシー(後世に遺すべき価値ある遺産)」として、企業のDNAに刻み込む決意を示した点は、非常に先進的で共感を呼ぶものでしょう。
SNS上では「企業がここまで本気でパラ支援をビジネスの視点に組み込もうとしているのは心強い」といった驚きの声や、「一過性のブームに終わらせないでほしい」という期待が寄せられています。杉山社長の「視点を変えれば解決の糸口が見つかる」という言葉は、障害の有無に関わらず、困難に直面するすべての人を勇気づける普遍的なメッセージとして響いています。単なる社会貢献を超え、経営の本質にダイバーシティを取り込む姿勢は、まさに新時代のリーダー像と言えます。
インクルーシブな街づくりとエンターテインメントの役割
続いて清水建設の井上和幸社長は「インクルーシブ(誰も排除されない、すべてを包み込む)」な社会の実現を掲げ、建設業界の新たな役割を説きました。ただ立派な建物を造る時代は終わり、あらゆる人々が等しく使いやすく、快適に過ごせる街並みを創造することが企業の使命であると断言されています。ハード面の整備だけでなく、心のバリアフリーを実現する包摂的な視点は、今後の都市開発において不可欠な要素となるに違いありません。
パネル討論では、より具体的な課題も浮き彫りになりました。日本パラバレーボール協会の真野嘉久氏は、施設利用における障害者と健常者の区別をなくす必要性を訴えています。また、日本財団のマセソン美季氏は、パラリンピックの成功とは「障害者への接し方が変わること」であると定義しました。こうした当事者や支援者の切実な声に対し、野村ホールディングスの池田肇氏は、触れ合いを支えるソフト面のサポートが重要であると応じました。
若年層への普及に関しては、UUUMの鎌田和樹社長から興味深い提案がありました。人気ユーチューバーが実際にパラスポーツを体験する動画を配信することで、子供たちが楽しみながら障害への理解を深める入り口を作っているそうです。SNSや動画メディアの影響力は絶大であり、堅苦しい議論よりも「まずは知る」というきっかけ作りが、共生社会への最短ルートかもしれません。私自身も、こうした多角的なアプローチが合流することで、日本の景色が劇的に変わると確信しています。
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