長引く低金利という追い風を背に、世界の巨大企業たちが「攻め」の姿勢を鮮明にしています。2019年11月21日現在のデータによると、自ら負債を抱えてでも将来への投資を加速させる財務戦略が目立っています。SNS上でも「健全性より成長スピードを重視する時代か」「借金は悪ではないという好例」といった驚きと納得の声が上がっており、投資家の視線も企業の資金使途に鋭く注がれていることがわかります。
企業の「攻めの度合い」を測るバロメーターとして注目されているのが、負債資本倍率(DEレシオ)です。これは、返済義務のある「有利子負債」が、株主の資金である「自己資本」の何倍に達しているかを示す指標です。一般的には1倍未満が財務の健全な目安とされますが、現在はあえてこの倍率を引き上げ、レバレッジ、つまり「てこの原理」を働かせて大きな利益を狙う企業が急増しています。
巨大M&Aで世界を塗り替える米国勢の圧倒的パワー
世界ランキングのトップを独走しているのは、米国の製薬大手イーライ・リリーです。同社は約80億ドルを投じてがん治療薬に強いロキソ・オンコロジーを買収し、DEレシオの上昇幅で首位となりました。2019年に入り、がん分野での競争力強化を狙ったこの決断は、負債を成長のガソリンに変える象徴的な動きと言えるでしょう。2位のIBMも、過去最大級の巨額買収を敢行し、クラウド分野での覇権奪還を狙っています。
上位10社のうち8社を米国企業が占める現状は、まさにアメリカンドリームならぬ「アメリカン・レバレッジ」の様相を呈しています。4位のオラクルなどは、稼いだ利益で自社株買いを行い、自己資本をあえて圧縮することで、効率的な資本構成を追求しています。低金利を最大限に利用し、手元の現金を増やすよりも、将来の市場支配権を金で買うという、非常に合理的かつアグレッシブな判断が下されているのです。
日本企業も追随!シェア拡大を狙う国内勢の野心
日本国内に目を向けると、独自の戦略で順位を上げる企業が目立ちます。首位に輝いた貸会議室大手のティーケーピーは、スイス企業の日本事業を買収し、シェアを一気に拡大させました。2位のトリドールホールディングスも、世界進出の足掛かりとして海外M&Aを加速させています。かつての「借金は避けるべき」という日本的な美徳から脱却し、攻めるための資金調達へと大きく舵を切っている様子が伺えます。
一方で、財務体質への注意も必要です。6位のソフトバンクのように、株主還元と投資のバランスを追求するケースもあれば、4位の川崎汽船のように、赤字によって自己資本が減った結果、数値が跳ね上がってしまうケースもあります。私個人としては、負債を恐れぬ挑戦は歓迎すべきですが、景気後退局面ではこの「攻めの姿勢」が牙を剥くリスクも孕んでいると感じます。数字の背景にあるドラマを読み解くことが、真の投資眼を養う近道となるでしょう。
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