信州の空気が秋の気配を帯び始めた2019年11月20日、長野県から県内の経済動向を占う重要な指標が発表されました。同年9月の県内鉱工業生産指数(速報値)は、前月と比較して4.2%上昇し、110.9という高い数値を記録したのです。これは2カ月ぶりのプラス転換であり、停滞感を吹き飛ばすような力強い回復と言えるでしょう。
鉱工業生産指数とは、製造業や採掘業がどれだけ製品を作ったかを数値化したもので、地域の「稼ぐ力」を測るバロメーターとなります。今回の調査対象となった17業種のうち、実に11業種で生産がアップしました。特に注目すべきは、スマートフォンや自動車に欠かせない「電子部品・デバイス工業」が10.6%も伸びている点です。
さらに、工場などで使われるロボットや工作機械を含む「汎用・生産用・業務用機械工業」も6.4%上昇しており、製造現場の活気が数字に表れています。SNS上では「地元企業の調子が良さそうで安心した」といった声や、「信州の精密機械技術はやはり世界に誇れる」といったポジティブな反応が相次いで寄せられました。
一方で、すべての業種が手放しで喜べる状況ではありません。金属製品工業については4.6%の低下が見られ、業種によって明暗が分かれる結果となりました。しかし、製品がどれだけ売れたかを示す「出荷指数」も5.7%上昇しており、特に食料品工業が9.8%と大きく伸ばしている点は、県民の消費活動が堅調である証拠かもしれません。
興味深いのは、企業の倉庫に眠る品物を示す「在庫指数」が0.6%減少したことです。在庫が減るということは、作ったものが滞りなく市場へ流れている健全なサイクルを意味します。私は今回の結果を見て、長野県が持つ高度な加工技術と、時代のニーズにマッチした製品群が、地域経済の強固な土台となっていることを改めて実感しました。
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