5Gスマホ市場の覇権を狙うメディアテック!最新チップ「Dimensity 1000」でクアルコムに挑む台湾の野心

次世代通信規格「5G」の到来が目前に迫るなか、台湾の半導体設計大手であるメディアテックが、市場の勢力図を塗り替える大きな一歩を踏み出しました。同社は2019年11月26日、最先端の5G対応スマートフォン向けシステム・オン・チップ(SoC)を発表し、2020年初頭に市場へ投入する計画を明らかにしています。この新チップの登場により、これまで業界をリードしてきた米クアルコムとの激しいシェア争いが、より一層加熱していくことは間違いありません。

今回発表された「天璣 1000(Dimensity 1000)」は、回路の線幅を7ナノメートルという極限の細さで設計する微細化技術が採用されています。ちなみに、この「ナノメートル」とは10億分の1メートルを指す単位で、回路が細かくなるほど、同じ面積により多くの機能を詰め込めるため、消費電力を抑えつつ驚異的な処理能力を実現できるのです。同社の蔡力行CEOは、通信速度やAI演算において世界最速を達成したと胸を張り、ライバルに後れを取らない強い決意を表明しました。

SNS上では、この「Dimensity 1000」のスペックの高さに驚きの声が広がっています。「格安チップのイメージだったメディアテックが、ついにクアルコムのハイエンドモデルを脅かす存在になった」という意見や、今後のスマホ価格の低下を期待するユーザーの投稿が目立ちます。これまでのメディアテックは、主に新興メーカー向けに設計ノウハウを提供することで成長してきましたが、今回の新製品は、性能面でもフラッグシップ級の存在感を示しており、期待値は非常に高まっています。

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中国市場を起点とした世界戦略とTSMCとの強力なタッグ

この次世代チップを搭載したスマートフォンの発売は、2020年1月にも開始される見通しです。まずは世界最大のスマホ市場である中国から展開を開始し、順次欧米などへ広げていく戦略が描かれています。発表会には、シャオミやオッポ、ビボといった中国を代表する大手メーカーの幹部らもメッセージを寄せ、メディアテックへの強い信頼感を示しました。急成長を遂げるファーウェイ傘下のハイシリコンなど、競合他社に対抗する準備は整ったといえるでしょう。

注目すべきは、この高度な半導体の製造を、世界最大の受託生産企業であるTSMCが引き受けている点です。クアルコムは製造の一部を韓国のサムスン電子に委託していますが、歩留まり(良品の生産割合)の向上に苦戦しているとの観測も浮上しています。メディアテックとTSMCのタッグが成功すれば、半導体製造におけるTSMCの優位性がさらに盤石なものになるでしょう。これは、デバイスメーカーだけでなく、製造インフラの覇権争いにも直結する重要な局面なのです。

さらにメディアテックは、2019年11月25日に米インテルとの提携も発表しており、その野心はスマートフォンに留まりません。パソコン向けCPUで圧倒的な力を持つインテルと組み、ノートPC向けの5G通信用モデムチップを供給する計画です。個人的な見解としては、5Gは単なるスマホの高速化に止まらず、あらゆるデバイスが常時接続される社会の基盤となります。そこへいち早く手を打つメディアテックの姿勢は、将来のテクノロジーの主導権を握る上で極めて賢明な判断だと感じます。

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