宇宙の彼方から届いた胸が熱くなるニュースが、日本中を駆け巡っています。宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2019年11月12日の記者会見にて、探査機「はやぶさ2」がいよいよ2019年11月13日に小惑星「りゅうぐう」を離れ、地球への帰路につくと発表しました。
2014年12月3日に鹿児島県の種子島宇宙センターから飛び立って以来、はやぶさ2は数々の困難を乗り越えてきました。SNS上でも「ついにこの日が来た」「無事に帰ってきてほしい」といった期待と応援の声が溢れており、多くの人々がこの壮大な旅のクライマックスを見守っています。
プロジェクトを率いる津田雄一プロジェクトマネージャが「文句なしの成果」と自信を見せる通り、これまでのミッションは完璧に近いものでした。はやぶさ2は2020年末に地球へ帰還し、小惑星の貴重なサンプルが入ったカプセルを届けてくれる予定となっております。
世界初!「新鮮な砂」が解き明かす46億年前の太陽系の謎
はやぶさ2の最大の功績は、2019年2月と7月の2回にわたる着陸成功です。特に2回目は、あらかじめ人工的に作ったクレーターの近くに降り立つという、世界初の難易度を極めた挑戦でした。これによって、太陽光や宇宙放射線にさらされていない「地中の試料」を採取できたとみられています。
「風化」とは、宇宙の過酷な環境で岩石が変質してしまうことですが、地中の砂は46億年前の太陽系誕生時の姿を留めた、いわば「タイムカプセル」のような存在です。この非常に新鮮なサンプルを手に入れることは、科学の歴史を塗り替える大きな一歩と言えるでしょう。
私が注目しているのは、回収された砂に含まれる「有機物」や「水分」の正体です。もしこれらが地球の生命と共通する特徴を持っていれば、太古の昔に小惑星が地球へ衝突したことで、生命の種が運ばれてきたというロマン溢れる仮説が、確かな事実へと近づくことになります。
摂氏3000度の熱に耐えて!オーストラリアの砂漠を目指すカプセル
地球への帰り道も決して平坦ではありません。はやぶさ2本体は地球の近くまで戻ると、石や砂を収めたカプセルを切り離します。このカプセルは、秒速12キロメートルという猛烈な速さで大気圏へ突入し、オーストラリア南部の広大な砂漠へと舞い降りる計画です。
大気との摩擦でカプセルの表面は摂氏3000度という想像を絶する高温にさらされますが、内部は50度以下に保たれる高度な設計が施されています。この日本の精密な技術力こそが、未知の物質を安全に持ち帰るための鍵であり、私たちの誇りと言えるのではないでしょうか。
JAXAは相模原キャンパスに、地球の物質が一切混じらないようカプセルを開封するための専用装置を準備し、万全の体制を整えています。国内外の英知が結集する分析作業から、どのような驚きの発見が飛び出すのか、2020年末の帰還が今から待ち遠しくてなりません。
コメント