精密加工装置の分野で世界をリードするディスコが、アジア向け輸出の新たなルートとして北九州空港を本格的に活用する方針を固めました。2019年12月02日までに判明したこの決定は、製造業界における物流リスク管理の重要性を改めて浮き彫りにしています。
これまで同社は、広島県呉市にある主力拠点「桑畑工場」や「呉工場」で生産された製品を、主に関西国際空港を通じて上海やシンガポールへ送り届けてきました。しかし、2019年10月に日本列島を襲った台風19号が、これまでの物流網に大きな一石を投じることとなったのです。
台風の影響で関西圏の航空便が相次いで欠航となる中、同社は緊急避難的な措置として北九州空港からの出荷を試みました。すると、工場を出発した翌日にはアジアの顧客の手元に製品が到着するという、驚くべきスピードと利便性が実証されたのでした。
災害に強い物流網の構築と北九州空港のポテンシャル
2019年11月25日に北九州市で開催された航空貨物セミナーにおいて、同社の担当者はこの成功体験を語りました。有事の際でも供給を止めない「事業継続計画(BCP)」の観点から、複数の輸出ルートを確保することは、現代の製造業において避けて通れない課題です。
ここで注目すべきは、北九州空港の貨物輸送能力でしょう。同空港ではANAカーゴが貨物専用便を週5日運航しており、沖縄の国際物流ハブを経由することで、アジア主要4都市へ効率的にアクセスできる体制が整っているのです。
SNS上では「広島の工場からなら関空より北九州の方が渋滞リスクも少なそう」「九州の空港が貨物拠点として評価されるのは頼もしい」といった声が上がっています。半導体不足が懸念される昨今、こうした物流の最適化は日本の産業競争力を高める鍵となるでしょう。
筆者の視点としては、単なるバックアップに留まらず、北九州をメイン拠点の一つに据える動きは非常に理にかなっていると感じます。災害が激甚化する中で、一つの拠点に依存しない「分散型物流」のモデルケースとして、今後の他企業の動向にも期待が高まります。
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