2019年12月05日、千葉県内のイベントシーンに激震が走っています。来夏に控えた東京五輪・パラリンピックの影響で、県内の夏の風物詩である花火大会が相次いで中止や日程変更の検討を迫られているのです。華やかなスポーツの祭典の裏側で、実は深刻な「リソース不足」が浮き彫りになっています。
主な原因は、大会設営に関わる作業員や、来場者の安全を守る警備員の確保が極めて困難になっている点です。五輪という国家規模のプロジェクトに人員や資材が集中するため、例年通りの開催を強行しようとすれば、人件費などの予算が大幅に跳ね上がることが予想されています。
SNS上では「五輪は楽しみだけど、地元の花火がないのは寂しい」「来年だけは我慢するしかないのか」といった、戸惑いや残念がる声が多く寄せられています。特に毎年20万人もの見物客で賑わう「松戸花火大会」では、2020年度の開催について、市が中止を含めた慎重な協議を進めている状況です。
松戸市が直面しているのは、単なる人手不足だけではありません。仮設トイレや河川敷へ降りるための仮設階段といった「備品」までもが五輪会場へ優先的に供給されるため、物理的に会場を整えることが難しくなっています。市側は、来夏は無理をせず五輪ムードの醸成に協力する姿勢を見せています。
異例の「秋開催」や「春開催」へ!苦渋の決断を下す各自治体
東京五輪は2020年07月24日から2020年08月09日まで、パラリンピックは2020年08月25日から2020年09月06日まで開催されます。千葉県内でもフェンシングやレスリングなど計8競技が行われるため、期間中の警備体制は都心と同様に極めてタイトなものとなります。
この影響を受け、「木更津港まつり」は例年の08月15日から2020年09月20日へと延期を決定しました。また、通常07月下旬に行われる「浦安市花火大会」は、なんと11月までの延期を調整中。冬の足音が聞こえる季節の花火という、これまでとは全く異なる趣のイベントになりそうです。
さらに、幕張メッセ周辺が五輪会場となる「幕張ビーチ花火フェスタ」にいたっては、開催を2020年05月02日へと大幅に前倒しする方針です。夏の風物詩が「ゴールデンウィークのイベント」に姿を変える決断は、都市部ならではの苦肉の策と言えるのではないでしょうか。
編集者としての意見ですが、伝統ある行事が姿を変えるのは寂しい半面、これを機に「混雑の分散」という新しいイベントの形を模索するチャンスかもしれません。ちばぎん総合研究所の専門家も、時期をずらすことで逆に集客が増える可能性を指摘しており、ピンチをチャンスに変える発想が求められています。
2020年は千葉県全体が五輪一色に染まる特別な1年になります。花火大会の日程変更は残念ではありますが、安全が確保されない中での開催は本末転倒です。来年に限っては、夜空を見上げる楽しみを少しだけ先延ばしにして、世界最高峰のアスリートたちの勇姿を全力で応援したいものですね。
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