世界の物流を支える巨大なコンテナ船業界がいま、劇的な復活を遂げています。2019年12月10日現在の集計によると、世界の海運大手7社における2019年7月1日から2019年9月30日までの連結利益が、前年と比べて実に79%も増加しました。合計のEBITDAは37億9000万ドル、日本円にして約4130億円という驚異的な数字を叩き出しており、これは過去5年間で最高水準の盛り上がりを見せている証拠なのです。
ここで注目したい「EBITDA(イービットディーエー)」という言葉ですが、これは利払いや税金、さらに設備の減価償却費を差し引く前の利益を指します。国によって異なる税率や金利の影響を排除できるため、海運のようなグローバル企業の稼ぐ力を純粋に比較するのに適した指標です。SNS上でも「これほどの増益は予想外だった」「海運株の勢いが止まらない」といった驚きの声が広がっており、投資家からの熱い視線が注がれています。
実は現在、米中貿易摩擦の影響で荷物の動き自体は決して活発とは言えない状況にあります。それなのになぜ、これほどの利益が出ているのでしょうか。その背景には、かつての過当競争から脱却した業界の「成熟」があります。相次ぐ企業合併や再編によって、数少ない大手グループが市場を占有する形となりました。その結果、無闇に船を増やして安売りをするのではなく、供給量を賢く調整して運賃を安定させる戦略が功を奏しているのです。
私自身の見解としては、この変化は業界が「体力勝負」から「知略勝負」へと進化した証だと感じます。これまでは景気が悪くなるとすぐに運賃が暴落する不安定な業界でしたが、現在は大手による統制が効いており、10月から12月にかけても好調が続く見通しです。かつてのような激しい業績の乱高下は影を潜め、海運業はより持続可能で強固なビジネスモデルへと脱皮しつつあると言えるでしょう。
コメント