スペインのマドリードで熱烈な議論が交わされている第25回気候変動枠組み条約締約国会議、通称「COP25」において、日本政府が大きな一歩を踏み出しました。2019年12月10日、エアコンなどの冷媒として欠かせない一方で、深刻な地球温暖化の原因となる「代替フロン」の漏出を防ぐための国際的な枠組みが、日本主導で立ち上げられたのです。
この新組織には、フランスやシンガポールといった環境意識の高い国々に加え、名だたる国際機関も名を連ねています。主な活動内容は、ガスを安全に回収するための技術やノウハウの共有です。これによって、日本は環境分野における国際的なリーダーシップを改めて世界にアピールする狙いがあるのでしょう。
発足式に登壇した小泉進次郎環境相は、代替フロンが持つ極めて高い温室効果に警鐘を鳴らしました。「二酸化炭素の削減はもちろん重要ですが、それと並行してフロン対策も日本が先頭に立って進めていく」と力強く宣言する姿は、会場の注目を一身に集めていたといいます。
地球の未来を左右する「見えないガス」への挑戦
代替フロンは、1990年代から冷蔵庫やエアコンの冷媒として世界中で爆発的に普及しました。しかし、機器の廃棄時や建物の解体時に適切な処置がなされないまま大気中へ漏れ出すケースが後を絶ちません。このまま放置すれば、二酸化炭素に換算して約720億トンもの排出量に達するという衝撃的な試算も出ています。
この膨大な排出を防ぐ鍵となるのが、日本が長年培ってきた高度な廃棄物処理技術です。新枠組みを通じて、日本はこの「お家芸」とも言える技術を惜しみなく各国に共有し、世界規模での対策を促していくことになります。SNS上では「地味だが非常に重要な取り組み」「日本の技術力が世界を救うきっかけになってほしい」といった期待の声が数多く寄せられました。
筆者の見解としては、目に見えやすいCO2削減だけでなく、こうした「隠れた温室効果ガス」に焦点を当てた戦略は非常に合理的だと考えます。日本が持つ優れた回収・処理インフラをパッケージ化して海外展開することは、環境保護と経済成長を両立させる素晴らしいモデルケースになるはずです。今後は、参加国がいかに実効性のある法整備を進められるかが焦点となるでしょう。
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