2019年12月11日、日米関係に緊張の走るニュースが飛び込んできました。日米両政府は2020年から、在日米軍の駐留経費、いわゆる「思いやり予算」の負担額を決める重要な交渉を本格化させます。トランプ米大統領が日本側の負担増を繰り返し公言していることを受け、日本政府内では警戒感が急速に高まっているのが現状です。
そもそも「思いやり予算」とは、日米地位協定では米国側が支払うべきとされている米軍基地の光熱水費や、基地で働く日本人従業員の給与などを、日本が特別に肩代わりしている費用の通称です。日本の負担率は他国と比較しても際立っており、2004年の米国防総省のデータでは約74.5%という圧倒的な高水準を記録しています。
大統領選を見据えたトランプ氏の「剛腕」交渉
なぜ、すでに多額の負担をしている日本にさらなる要求が突きつけられているのでしょうか。その背景には、2020年11月に控えた米大統領選挙が深く関わっています。トランプ氏は「同盟国によるただ乗り」を厳しく批判し、目に見える成果を米国民にアピールすることで、自身の再選に向けた大きな足がかりにしたい考えです。
SNS上では「これ以上払う必要があるのか」「日本の防衛能力を自前で高めるべきだ」という懸念の声が噴出する一方で、「同盟維持には避けて通れないコストだ」という現実的な意見も交錯しています。世論の反応は二分されており、国民の関心も非常に高いと言えるでしょう。2020年の交渉は、単なる予算決定以上の意味を持つことになりそうです。
編集部が斬る!揺らぐ同盟関係の「妥協点」はどこに
筆者の見解としては、日本側は感情的な反発を抑え、冷徹に「日本の貢献度」をデータで突きつけるべきだと考えます。駐留経費だけでなく、基地周辺の整備費や米軍再編関連経費を含めれば、日本の負担はすでに世界トップクラスです。これを無視した理不尽な要求に対しては、安易な譲歩をせず、論理的な対抗軸を持つことが求められます。
トランプ大統領のディール(取引)を重視する手法は、時として同盟の根幹を揺さぶりかねません。しかし、安全保障という国家の背骨を金銭的な損得勘定だけで語る危うさを、日本側も粘り強く説いていく必要があるでしょう。2020年、私たちが試されるのは、米国の顔色をうかがうことではなく、主権国家としての確固たる交渉力です。
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