スマートフォン向け液晶パネルの製造を手がけ、現在懸命な経営再建を続けているジャパンディスプレイ(JDI)に、大きな転機が訪れようとしています。2019年12月12日、同社は独立系投資顧問会社である「いちごアセットマネジメント」から、800億円から900億円規模という巨額の金融支援を受ける方向で基本合意したことを明らかにしました。
JDIの菊岡稔社長は、東京都内で開かれた記者会見の場で「企業の健全性を維持するために、最も有利な選択肢を模索していく」と力強く語っています。これまで資金調達の交渉を続けていた中国・台湾連合の投資グループ「Suwa」との協議が長期化するなか、JDIは新たなパートナーとして日本の技術力に理解を示すいちごアセットマネジメントとの連携を深める決断を下したようです。
SNS上では「ようやく一筋の光が見えた」「日本の高い液晶技術を海外に流出させないでほしい」といった、期待と安堵が入り混じった声が数多く寄せられています。今回の合意は、崖っぷちに立たされていた日の丸液晶連合にとって、まさに待望のバックアップと言えるでしょう。
いちごアセットが評価したJDIの真価と再建への決意
投資顧問会社、いわゆる「アセットマネジメント」とは、投資家に代わって資産を運用・管理する専門組織のことです。今回いちご側がJDIに手を差し伸べた背景には、日本の企業が培ってきた世界トップクラスの技術を保持したまま、再び立ち上がってほしいという熱い想いがあるといいます。
菊岡社長によると、交渉は2019年の10月か11月頃から水面下で進められていたとのことです。いちご側は、JDIが現在取り組んでいる徹底したコスト削減の動きを高く評価しており、「他力本願ではなく、自分たちの力で会社を立て直してほしい」という強いメッセージを同社に伝えています。
この資金注入が実現すれば、いちごアセットマネジメントが一定の経営権を握る「支配力」を持つことになり、経営陣の派遣も想定されています。これまでJDIは、二転三転する支援枠組みに翻弄されてきましたが、今回の決定によって不透明だった資金繰りに終止符を打ち、本業の技術開発に全精力を注げる環境が整うことが期待されます。
筆者の個人的な見解としては、単なる金銭的な救済にとどまらず、技術への敬意を持った国内資本のパートナーを選んだことは賢明な判断だと感じます。これ以上の時間浪費は現場の士気低下を招きかねません。今回の決断が、日本のものづくりの意地を見せる「逆転劇」の序章となることを願ってやみません。
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