2019年10月01日に実施された消費税率の引き上げは、私たちの生活に大きな変化をもたらしました。2019年12月13日、愛媛銀行の調査部門であるひめぎん情報センターが発表した愛媛県内の家庭向け購買動向調査によると、増税前に「駆け込み購入をした」と回答した世帯は35%に留まったことが判明しています。これは2014年の前回増税時と比較して7ポイントも減少しており、消費者の行動に明らかな変化が見て取れる結果となりました。
SNS上では「前回の増税時ほどお祭り騒ぎにならなかった」「結局どこでも還元があるから急がなくて済んだ」といった声が目立っています。この冷静な反応の背景には、政府が導入した「キャッシュレス・ポイント還元事業」や、食料品などの税率を据え置く「軽減税率制度」が深く関わっているでしょう。これら複雑な仕組みを分かりやすく説明すると、増税後の方が実質的にお得になるケースが生まれたため、急いで買う必要性が薄れたといえます。
急速に普及するキャッシュレス決済と「QRコード」の躍進
今回の増税をきっかけに、支払い手段を現金からデジタルへ切り替えた人々も少なくありません。調査によれば、増税に伴いキャッシュレス決済を使い始めた世帯は18%にのぼりました。特に注目すべきは、利用されている具体的な手段として「QRコード決済」が56%と過半数を超え、クレジットカードや電子マネーを抑えて首位に立った点です。スマホひとつで決済が完了する手軽さが、地方都市である愛媛県内でも急速に浸透していることが伺えます。
一方で、今後の暮らし向きに対して「悪くなる」と予想する層が23%に達しており、2018年の調査から12ポイントも増加している点は見過ごせません。編集者としての視点では、この数字は単なる増税への不満だけでなく、将来への漠然とした不安の表れだと感じます。特に「老後2000万円問題」といった話題が世間を賑わせたこともあり、目先の消費を抑えて将来に備えようとする防衛本能が、これまで以上に強く働いているのではないでしょうか。
それを裏付けるように、これから重視したい項目として「貯蓄」を挙げた人は76%に達し、1997年の調査開始以来で最高数値を記録しました。2019年11月中旬に行われたこの調査結果からは、消費者が「ポイント還元」という恩恵を受けつつも、財布の紐はかつてないほど固く締めている現状が浮き彫りになっています。賢く使いながらもしっかり蓄える、そんな「超・堅実主義」がこれからのスタンダードになりそうです。
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