2019年12月14日、いよいよお正月が目前に迫ってまいりました。この時期、親御さんにとって悩みの種となるのが「お年玉」の扱いではないでしょうか。親子向けのマネーセミナーでも、どのように活用すべきかという質問が後を絶ちません。SNS上では「全額貯金させるべきか、本人に任せるべきか」といった議論が毎年盛んですが、実はこのお年玉こそ、子供の金銭感覚を養う最高の教材になるのです。
まず土台となるのは、日頃のお小遣いの渡し方です。一般的には、毎月決まった額を渡す「定額制」や、掃除などの家事の手伝いに対して支払う「報酬制」、そしてこれらを合わせた「ミックス型」が存在します。どれが正解というルールはありませんが、まずはミックス型から始めて、お子さんの性格に合ったスタイルを模索するのが良いでしょう。こうした日々の積み重ねが、お年玉という「大きな資金」を扱う際のリテラシーに繋がります。
お金の管理には「フロー」と「ストック」という2つの重要な概念があります。「フロー」とは流動的に使うお金を指し、これを「ニーズ(必要不可欠なもの)」と「ウォンツ(欲しいもの)」に分類させることが大切です。鉛筆などの学用品はニーズ、お菓子やおもちゃはウォンツといった具合に、優先順位を自ら考えさせる習慣を身につけさせましょう。自分自身の欲求を客観的に捉える力は、大人になってからの家計管理にも直結するはずです。
一方の「ストック」は、将来のために蓄えるお金です。これは単に貯金するだけでなく「人のため」と「自分のため」の2軸で考えると教育的効果が高まります。誰かへのプレゼントや募金を通じて「社会にお金を回す喜び」を知ることは、情操教育として非常に価値があります。また、高額なゲーム機や将来の留学費用など、数年後の目標のために今を我慢する自制心を育む絶好のチャンスと言えるでしょう。
お年玉を投資に回す?ジュニアNISAのメリットと注意点
最近では「お年玉を資産運用に回したい」という相談も増えています。ここで注目されているのが「ジュニアNISA(少額投資非課税制度)」です。これは、お子さんの将来の資産形成を目的とした制度で、年間80万円までの投資で得た利益が非課税になるという非常に魅力的な仕組みです。通常であれば利益の約20%が税金として徴収されるため、例えば10万円の利益が出た際に、そのすべてを受け取れるのは大きなメリットと言えます。
しかし、資産運用には必ずリスクが伴います。「預ければ勝手に増える」という誤解も多いですが、株価の変動などにより元本割れ、つまり預けた金額を下回る可能性もゼロではありません。また、原則として18歳まで払い出し制限があるため、近いうちに使う予定があるお金を投じるのは避けるべきでしょう。親御さんは目先の利益に囚われず、長期的な視点を持って運用計画を立てる知識が求められます。
私は、お金を増やすこと自体をゴールにするべきではないと考えています。お金はあくまで「やりたいことを実現するための手段」に過ぎません。2019年12月14日というこのタイミングで、ぜひご家庭で「なぜお金を貯めるのか、どう使えば幸せになれるのか」を話し合ってみてください。お年玉をもらいっぱなしにするのではなく、生きた知恵に変えるきっかけにしましょう。親子で未来を語り合う新年が、何よりの贈り物になるはずです。
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