福岡市中央区天神の一角に、明治時代の息吹を今に伝える鮮やかな赤レンガの建物があります。国の重要文化財にも指定されている「福岡市赤煉瓦文化館」です。この歴史的価値の高い建物の1階に、2019年夏、新たな憩いのスポット「Hand anything(ハンドエニシング)」がオープンいたしました。
こちらのカフェは、ただ喉を潤すだけの場所ではありません。建物内にはITエンジニアの交流拠点である「エンジニアカフェ」が併設されており、最新の技術を学ぶ人々が熱心に集まっています。そんな知的好奇心あふれる空間と、明治期の重厚な建築美が見事に調和し、観光客にとっても見逃せない魅力的なスポットとなっているのです。
SNS上では、その独特のロケーションに驚く声が相次いでいます。「重要文化財の中でコーヒーが飲めるなんて贅沢すぎる」「レンガ造りの内装がフォトジェニックで、まるでタイムスリップしたみたい」といった投稿が目立ち、感度の高い層を中心に静かなブームを巻き起こしているようです。
こだわりの一杯と設計・デザインの粋が光る空間
店主の秋利康介さんが自らハンドドリップで淹れてくれるコーヒーは、厳選された4種類の豆から選ぶことができます。ハンドドリップとは、ドリッパーに乗せた紙フィルターに挽いた豆を入れ、お湯を注いで丁寧に抽出する手法のことです。これにより、豆本来の豊かな香りと深い味わいが最大限に引き出されるのでしょう。
秋利さんは以前、関西の家具メーカーで約6年間にわたり設計やデザインの仕事に携わってきました。その経験は、店内の洗練された空気感にも反映されているに違いありません。2018年に福岡へ移住した後は、約9カ月間にわたる「自転車移動喫茶」での活動を通じて、多くのファンや人脈を築き上げてきたという異色の経歴の持ち主です。
「日常のひとこまのような、心満たされる場を提供したい」と語る秋利さんの姿勢には、私も深く共感いたします。現代の忙しない日常において、歴史の重みを感じながら一杯のコーヒーと向き合う時間は、何物にも代えがたい精神的な豊かさを与えてくれるはずです。
窓の外に美しい夕景が広がり始める時間帯には、ビールやハイボールなどのアルコールメニューもおすすめです。30代から70代までという幅広い層に愛されるこの場所は、今後も福岡の新たな文化発信地として成長を続けることでしょう。自分を試し続ける秋利さんの挑戦を、これからも応援したくなりますね。
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