かつて「西の軽井沢」という異名で親しまれた神戸の象徴、六甲山がいま、かつての活気を取り戻そうと劇的な変化を遂げています。2019年12月06日現在、山上の至る所で新たな息吹が感じられるプロジェクトが進行しており、旅行好きの間で大きな注目を集めているのです。SNS上でも「六甲山に新しいカフェができるのが楽しみ」「昔の保養所がお洒落に生まれ変わるなんて嬉しい」といった、期待に満ちた声が数多く寄せられています。
現在、六甲山を訪れる人々は年間およそ200万人と、最も賑わっていた時期に比べると半分以下にまで落ち込んでしまいました。この現状を打破するため、神戸市と民間企業が手を取り合い、眠っていた施設に新たな命を吹き込む取り組みを加速させています。その象徴とも言えるのが、2020年03月に誕生する予定の「ホテル神戸六甲迎賓館」でしょう。ここはもともと神戸女学院大学の研修施設でしたが、モダンな3階建てのリゾートホテルへと生まれ変わります。
運営を担うのは輸入菓子の販売で知られるエイムで、1泊2万円台からの上質な宿泊プランを用意し、初年度には9000人の集客を見込んでいます。また、歴史ある旧六甲山ホテルを継承した「六甲山サイレンスリゾート」では、2021年に約50室を備えた新築ホテルのオープンを計画中です。さらに徳島市のアクサスは、保養所をリノベーションしてウイスキーを嗜める「アクサス六甲山蒸留所」を2020年11月に開業させる予定で、大人の夜の楽しみも広がります。
国立公園の規制緩和が鍵!官民一体で進むエリア再生の舞台裏
六甲山は明治時代から続く近代リゾートの草分け的存在ですが、その多くが「瀬戸内海国立公園」の区域に含まれています。国立公園とは、国が指定する傑出した自然景観を守るためのエリアであり、厳しい開発制限が設けられているのが一般的です。しかし、この厳しい規制や阪神・淡路大震災の影響により、かつての豪華な保養所が「遊休施設」として手付かずのまま放置されてしまうという課題を長年抱えてきました。
こうした状況を打開すべく、神戸市は遊休施設をレストランや宿泊施設として再活用する事業者に対し、手厚い助成制度をスタートさせました。特に2019年度からは、これまで難しかった観光施設の新築が認められるようになり、建て替えなどの補助金額も最大2250万円まで大幅に引き上げられています。私は、この大胆な規制緩和こそが、六甲山のブランド価値を現代的にアップデートする唯一無二のチャンスだと確信しています。
歴史ある建物をただ壊すのではなく、その風情を活かしながら現代のニーズに合った「カフェ」や「バー」へと転換する流れは、SDGsの観点からも非常に意義深いものです。単なる観光地としての復活に留まらず、洗練された大人の隠れ家としての六甲山が再定義される日も近いでしょう。山上の涼やかな風と共に、新しく生まれ変わる街並みを散策できる日が今から待ち遠しくてなりません。
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