北海道の名湯として知られる登別温泉から、ロープウェイに揺られて約7分間の空中散歩を楽しむと、標高550メートルの山頂に「のぼりべつクマ牧場」が姿を現します。2019年12月06日現在、ここは約70頭ものエゾヒグマが暮らす、世界でも類を見ないヒグマ専門の動物園として注目を集めているのです。
この牧場最大のハイライトは、なんといってもクマたちによる情熱的な「おねだり」でしょう。来場者が「クマのおやつ」を手にすると、彼らは一斉に立ち上がり、手や脚を器用に使って合図を送ってきます。その姿はまるで人間が入っているのではないかと疑ってしまうほどユニークで、多くの観光客を驚かせています。
SNS上でも「クマたちのポージングが個性的すぎる」「必死に手を振る姿に、思わずおやつを投げすぎてしまう」といった声が溢れており、その愛くるしい挙動は世代を問わず心を掴んでいるようです。こうした行動は飼育員が教え込んだものではなく、クマたちが自発的に学習した結果だというから驚きですね。
2018年09月06日に発生した北海道胆振東部地震の影響で、一時期は来場者が落ち込みましたが、2019年に入ると状況は一変しました。海外からの観光客の増加もあり、2019年の年間来場者数は、12月末までに20万人の大台に達する勢いを見せています。
のぼりべつクマ牧場では、北海道の生態系を象徴する「エゾヒグマ(北海道にのみ生息する日本最大級の陸棲哺乳類)」を、可能な限り自然に近い形で飼育しています。本来は単独で行動する習性を持つクマたちが、同じ空間で仲良く過ごせるよう、幼少期から社会性を育む独自の工夫がなされているのです。
また、単なる展示施設に留まらず、子グマのうちに自力で木登りや魚を捕まえる技術を習得させるなど、野生本来の能力を尊重した教育も行われています。こうした取り組みを知ると、単にかわいいだけでなく、彼らが持つ野生の力強さや知能の高さについても改めて尊敬の念を抱かされます。
推しクマを見つけよう!総選挙やボス争いに注目
園内のクマたちには一頭ずつ名前があり、顔立ちや性格も千差万別です。雌のグループでは、毎年「クマの総選挙」が開催されており、人気上位の7頭は「神セブン」としてアイドルさながらの注目を集めます。AKB48を彷彿とさせるこのイベントは、今や牧場の名物行事となりました。
一方で雄たちの世界は、力と器量が試される「ボス争い」が繰り広げられる硬派な社会です。かつて猫に襲われていたところを保護され、二度にわたってボスの座に就いた「サチオ」のような伝説的な個体も存在し、そのドラマチックな一生はSNSでも大きな話題を呼んでいます。
インターネットメディアの視点から見れば、このように各個体にストーリーを持たせる手法は、読者の愛着を深める素晴らしい戦略だと感じます。ただの動物として見るのではなく、名前を知ることで一気に親近感が湧き、何度も足を運びたくなるファン心理を上手に刺激しているのでしょう。
2019年12月06日現在、入園料はロープウェイ料金込みで大人2650円に設定されています。札幌からも車や公共交通機関で1時間30分から40分程度とアクセスも良好です。温泉で癒やされる前に、知性とユーモアに溢れたヒグマたちに会いに行ってみてはいかがでしょうか。
コメント