2019年12月17日、金融市場において非常に注目すべき動きがありました。私たちの生活やローン金利にも密接に関わってくる、長期金利の代表的な指標である新発10年物国債の利回りが、前日に比べて上昇を記録したのです。これは言い換えると、国債の取引価格が値下がりしたことを意味しています。
この金利上昇の背景には、遠く離れたアメリカの経済状況が大きく関係していると言えるでしょう。米国の景気が私たちが想像する以上に底堅く推移していることが市場で強く意識され、まずは前日の米国債市場で債券が売られる展開となりました。その波が海を越えて日本にも波及し、国内の債券市場でも売り注文が優勢となったわけです。
国債と利回りのシーソー関係を読み解く
ここで少し専門用語の解説を挟ませてください。国債とは国が資金を集めるために発行する借金証書のことで、その利回りは投資家が得られる収益の割合を示します。そして重要なのが、債券は「買われると価格が上がり利回りは下がる」「売られると価格が下がり利回りは上がる」というシーソーのような関係性を持っているという特徴をご存知でしょうか。
実際の数字を確認してみましょう。2019年12月17日13時時点における日本の10年債利回りはマイナス0.015パーセントとなり、前日より0.010ポイント上昇する結果を迎えました。一方、前日の2019年12月16日終値ベースで米国の10年債は1.87パーセント、英国は0.80パーセントと、世界的に利回りが上がる傾向を見せています。
このニュースに対して、SNS上でも投資家を中心に様々な声が飛び交い始めました。「アメリカの景気回復が本物なら、日本の金利もそろそろ底打ちかもしれない」「住宅ローンの固定金利が上がる前に借り換えを見直すべきか」など、今後の金融政策や日常生活への影響を懸念するツイートも多く見受けられる状況です。
メディア編集者としての私の意見を申し上げますと、今回の利回り上昇は決してネガティブな要素だけではないと捉えています。アメリカの経済が力強さを保っている証拠であり、グローバル経済全体にとっては頼もしい兆しと言えるからです。ただし、日銀の金融政策と世界的な金利変動の波がどのように交差していくのか、今後の動向から決して目を離すべきではないと考えます。
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