2019年12月17日、政府は中央官庁で働く職員の皆さんが、より柔軟に始業時間を選択できる新しい制度の導入を決定しました。これまで各省庁が設定していた3つの時間区分に、新たに2つの選択肢が加わることになります。この施策の最大の目的は、翌年に控えた2020年東京オリンピック・パラリンピック期間中に予想される、首都圏の深刻な交通渋滞や電車の混雑を和らげることにあります。
公務員が率先して通勤時間をずらすことで、民間企業へも同様の動きを波及させたいという政府の強い意欲が感じられますね。SNS上では「役所が変われば会社も言い訳できなくなる」「もっと早く導入すべきだった」といった期待の声が上がる一方で、「形だけの制度にならないか」という慎重な意見も見受けられます。単なる混雑対策に留まらず、日本の働き方そのものをアップデートする試金石として、非常に大きな注目を集めているのです。
柔軟なワークスタイルを後押しする5つの時間選択肢
具体的な内容を見ていくと、既に財務省や文部科学省を含む10もの省庁がルールの改正を済ませており、2019年の夏から先行して取り組みを開始しています。これまでの「8時30分」「9時00分」「9時30分」という3パターンに加え、新たに「7時45分」と「9時45分」という早朝・遅めの枠が新設されました。これにより、通勤ラッシュのピークを巧妙に避けた移動が可能になり、職員の心身の負担軽減も期待できるでしょう。
ここで鍵となる「時差出勤」とは、労働時間はそのままに、始業と終業の時間をスライドさせる制度を指します。朝の満員電車によるストレスは想像以上に大きく、業務効率を低下させる要因になりかねません。ただし、どんな時でも迅速な対応が求められる危機管理部門や、市民と直接接する窓口業務については対象外とされています。行政サービスの質を維持しながら、いかに柔軟性を確保するかが今後の運用における重要なポイントです。
個人的な見解を述べさせていただくと、この取り組みは単なる五輪対策で終わらせるべきではありません。中央官庁という「組織の象徴」が動くことは、保守的な日本企業の背中を強烈に押すメッセージになります。今回の措置をきっかけに、時間や場所に縛られない働き方がスタンダードになれば、育児や介護との両立もより容易になるはずです。官民が一体となってこの流れを加速させ、誰もが心地よく働ける社会を築いていくべきではないでしょうか。
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