観光地のシンボルとして輝く豪華な海賊船や、街中を彩る色鮮やかなラッピングバス。それらを目にしたとき、私たちはその美しさに心を奪われますが、その「内側」を作り上げている職人たちの存在をご存知でしょうか。2019年12月04日現在、全国で大きな注目を集めているのが、北九州市に拠点を置く「九州艤装(きゅうしゅうぎそう)」という少数精鋭の技術者集団です。
社名にも冠されている「艤装(ぎそう)」という言葉は、船体や車体にエンジン、内装、電気系統、さらには意匠を凝らした装飾品を取り付ける最終工程を指します。いわば、乗り物に「命と彩り」を吹き込む仕上げの作業です。この分野において、彼らは他を寄せ付けない圧倒的な技能を誇っており、水戸岡鋭治氏がデザインした数々の有名プロジェクトにおいて欠かせないパートナーとなっています。
話題の「クイーン芦ノ湖」から「イケバス」まで!職人の技が光る特注対応
彼らが手掛ける仕事は、どれも個性的で難易度の高いものばかりです。箱根の絶景を走る海賊船「クイーン芦ノ湖」の豪華絢爛な内装や、2019年11月から東京・池袋で運行を開始した真っ赤な電動バス「イケバス」も、九州艤装の職人たちが腕を振るいました。SNS上でも「内装が細部まで凝っていて驚いた」「まるでお城の中にいるようなワクワク感がある」と、そのクオリティの高さに驚きの声が続出しています。
通常、量産される乗り物とは異なり、同社が請け負うのは一点モノの「特注品」が中心です。デザイナーのこだわりを具現化するためには、図面通りに組むだけではない、現場での高度な判断と微調整が求められます。このように難しい要望に応え続けられるのは、同社が技術力の高い職人を揃え、妥協のないものづくりを徹底しているからに他なりません。
私個人としては、効率化が進む現代において、こうした「人の手による細工」が乗り物の付加価値を大きく高めている点に感動を覚えます。北九州という場所から全国へ、そして世界に誇れる日本のクラフトマンシップが発信されている事実は、同じ日本人として誇らしいものです。今後も彼らの手によって、どんな夢のある乗り物が誕生するのか、期待は膨らむばかりでしょう。
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