働き方の概念を根底から覆す大きな一歩が刻まれました。仕事の受発注をオンラインで完結させる国内屈指のプラットフォーム「ランサーズ」が、2019年12月16日に東京証券取引所マザーズ市場への新規上場を果たしたのです。特定のオフィスや時間に縛られず、自らのスキルを武器に自由に働きたいと願う個人と、外部の知見を柔軟に取り入れたい企業。この両者を繋ぐ架け橋として、同社への期待はかつてないほどに高まっています。
インターネット上では今回のニュースに対し、「フリーランスの社会的地位が向上するきっかけになる」といった前向きな声や、「副業ブームの本格的な到来を感じる」といった熱い反応が次々と寄せられています。多くのユーザーが、この上場を単なる企業の節目ではなく、日本の労働環境がアップデートされる象徴的な出来事だと捉えているようです。個人の力がより正当に評価される時代へと、確実に向かっている実感がSNSのタイムラインからも溢れています。
量より質の「専門性」で先行ライバルを追撃
現在、クラウドソーシング業界では、先行して上場したクラウドワークスが規模の面で一歩リードしています。クラウドソーシングとは、インターネットを通じて不特定多数の人に業務を委託する形態を指しますが、ライバル社はデータ入力などの初心者でも取り組みやすい案件を軸にユーザーを拡大してきました。対するランサーズは、単なる数での勝負ではなく、サービスの「付加価値」を極めることで独自のポジションを確立しようと奮闘しています。
秋好陽介社長は記者会見の場で、今後はIT分野をはじめとする高度な専門人材の登録をさらに強化していく方針を明かしました。これは、ウェブシステムの開発といった技術領域にとどまらず、企業の根幹を支える「経営戦略の策定」などのハイエンドな領域にまで踏み込むことを意味しています。いわば、企業のパートナーとして深く関われるプロフェッショナル集団の育成を目指しており、これが他社との決定的な差別化要因になるでしょう。
2019年3月期の連結売上高は、前年同期比で3割増となる25億円を記録しており、成長の勢いは非常に鮮明です。一方で、積極的な広告宣伝による認知度向上を優先しているため、営業損益は2億円の赤字という現状にあります。しかし、2019年10月時点で登録者数は100万人を突破しており、基盤は盤石と言えます。目先の利益以上に、将来の市場独占を見据えた攻めの投資を続けている姿勢には、編集部としても強い覚悟を感じずにはいられません。
昨今の「副業解禁」という社会的な追い風は、ランサーズにとってこれ以上ないチャンスです。企業が自社で抱えきれない課題を外部のプロに託す動きは、今後も加速し続けるでしょう。信頼できるフリーランスが可視化され、適材適所で活躍できるプラットフォームが整うことは、日本経済全体の生産性を高める鍵になるはずです。単なる仕事仲介を超え、個人の生き方そのものを支援する存在として、同社の今後の舵取りに大きな注目が集まっています。
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