欧州の自動車市場に、冬の寒さを吹き飛ばすような明るいニュースが届きました。欧州自動車工業会(ACEA)が2019年12月17日に発表したデータによると、同年11月の主要18カ国における新車販売台数は、前年同月比で3.9%増の108万9995台を記録しました。これで3カ月連続の前年超えとなり、市場の底堅さが証明された形です。
この好調を牽引しているのは、何といっても欧州最大の経済大国であるドイツです。同国では9.7%増という、2ケタに迫る勢いで販売が伸びており、消費者心理の力強さが伺えます。SNS上でも「ドイツ車の勢いが止まらない」「年末に向けて各社が攻勢をかけている」といった、現地の盛り上がりを象徴するような投稿が散見されています。
フォルクスワーゲンの独走と高級車ブランドの驚異的な躍進
メーカー別に目を向けると、業界の巨人であるフォルクスワーゲン(VW)グループの圧倒的な存在感が際立ちます。同グループの販売台数は14.8%増と大きく跳ね上がり、市場シェアは25.4%にまで達しました。特筆すべきは、傘下の高級ブランドの動きです。アウディが4割増、高級スポーツカーの代名詞であるポルシェに至っては約4倍という、驚異的な伸びを見せています。
ここで「シェア」という言葉について少し解説しましょう。これは市場全体の中で特定のメーカーが占める販売割合のことで、今回のVWグループの数字は、欧州で売れた車の4台に1台が彼らの製品であることを意味します。まさに王者の風格ですが、一方でフランスのグループPSAがシェアを落とすなど、群雄割拠の時代が続いているといえるでしょう。
日本勢の星!トヨタの堅実な成長と欧州市場の今後
日本メーカーも負けてはいません。トヨタ自動車は4.6%増と着実に数字を伸ばし、シェア4.7%を確保しました。環境意識の高い欧州ユーザーに対し、得意のハイブリッド技術がしっかりと浸透している証拠ではないでしょうか。英国市場が2カ月連続でマイナスに転じるなど不安要素も残りますが、2019年11月単月の結果を見る限り、市場全体は活気に満ちています。
私個人の見解としては、ポルシェなどの高級車がこれほど売れている現状に、欧州経済の「二極化」を感じずにはいられません。環境規制が厳しさを増す中で、単なる移動手段としての車ではなく、所有する喜びを感じさせるプレミアムブランドが支持を集める傾向は今後も続くはずです。各メーカーがどのように次世代の魅力を打ち出すのか、目が離せません。
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