ニューヨークの美食界を席巻!日本発の「東京レストランツファクトリー」がミシュラン3業態同時掲載の快挙を達成

2019年11月に発表された「ミシュランガイド ニューヨーク 2020」において、驚くべきニュースが世界を駆け巡りました。東京の目黒を拠点とする「東京レストランツファクトリー」が運営する、すし・和食・焼き鳥の全3店舗が揃って掲載されたのです。2016年の進出からわずか3年という短期間で、これほど異なる業態が同時に評価されるのは極めて異例の事態といえるでしょう。

SNS上では「ニューヨークで本物の日本クオリティが味わえる」「3業態同時なんて信じられない」といった驚きと称賛の声が溢れています。この快挙の裏側には、単なる味の追求に留まらない、徹底した空間作りと演出の妙がありました。マンハッタンの地下に広がる隠れ家から、世界を唸らせる日本の食文化の現在地を紐解いていきましょう。

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五感を刺激する「舞台」としてのカウンター

グランドセントラル駅近くの地下に店を構える「sushi AMANE」は、2017年07月の開業からわずか3カ月で星を獲得した伝説の店です。階段を下り、のれんをくぐれば、そこには銀座の高級店のような凛とした空気が漂っています。渡辺仁社長が「神社の鳥居をくぐった瞬間の静寂」と表現するその空間は、現地で「Speak Easy(隠れ家)」として絶大な支持を得ています。

メニューは250ドルの「OMAKASE(お任せ)」のみ。客席から職人の手元を遮るものは何もなく、磨き抜かれた包丁さばきや美しい器を堪能できます。ここで特筆すべきは、職人の「舞台俳優」としての意識です。大将の宇井野詩音さんは若干29歳ながら、名店で培った技に加え、客を飽きさせない巧みな会話術で場を盛り上げます。

「すしを握るだけならロボットでもできる」という渡辺社長の言葉通り、同店では接客を通じたコミュニケーションを最重視しています。ネタの由来や相性の良い日本酒の解説をタイミング良く差し挟むそのスタイルは、単なる食事を「至高のエンターテインメント」へと昇華させています。こうした日本特有の細やかな気配りが、ニューヨーカーの心を掴んで離さないのです。

伝統と革新が融合する「和洋折衷」の極み

同ビル上階の「MIFUNE New York」もまた、2017年07月の開業以来、高い評価を得て今回「ミシュランプレート」に選出されました。ミシュランプレートとは、星には届かないものの、ミシュランの厳しい基準を満たした「調査員おすすめ」の良質な料理を提供する店に与えられる称号です。世界的な俳優、三船敏郎氏にちなんだこの店は、武骨さと洗練が同居しています。

店内には鉄製の格子やあえて錆びさせた照明器具が配され、古き良き日本の情緒がモダンに表現されています。この和を基調としながら洋の要素を絶妙にミックスさせる手法は、同社の真骨頂といえるでしょう。SNSでも「内装がクールすぎる」「三船の紋章が壁にあるのが最高に格好いい」と、その独自の世界観が話題を集めています。

さらに特筆すべきは、焼き鳥業態の「鳥幸」も同時にミシュランプレートを獲得した点です。日本では銀座や赤坂など9店舗を展開するチェーン業態が、美食の街ニューヨークで通用することを証明した意義は極めて大きいといえます。焼き鳥とワインのペアリングという新しい提案は、日本の外食産業が世界で勝負するための大きな武器になるに違いありません。

活気に満ちた掛け声やグラスの音までもが演出の一部となる「舞台」のような店作り。渡辺社長はさらなる高みを見据え、2つ星への挑戦も視野に入れているようです。2019年12月18日現在、彼らの躍進は止まる気配がありません。日本の「質」がニューヨークの「感性」と出会い、新たな食の歴史が今まさに塗り替えられようとしています。

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