私たちの生活に直結するお金の動きについて、見逃せないデータが発表されました。2019年12月20日、総務省が公表した11月の全国消費者物価指数(CPI)によると、生鮮食品を除いた総合指数が102.2を記録し、前年同月比で0.5%の上昇となったのです。
「消費者物価指数」とは、私たちが普段購入する商品やサービスの価格変動を測定する、いわば家計の体温計のような指標を指します。今回の結果でプラス圏での推移は35カ月連続となり、一見すると景気が緩やかに上向いているような印象を受けるかもしれません。
しかし、今回の数字を読み解くには2019年10月に実施された消費税率の引き上げを考慮する必要があります。SNS上では「税金が上がった割に物価が上がっていないのは、企業の努力か、それとも消費の冷え込みか」といった、冷静かつ鋭い分析を行うユーザーの声が目立っています。
実際に増税による押し上げ効果を差し引いて考えると、物価の上昇力は決して強いとは言えません。むしろ、私たちが日々の生活の中で感じる「物価の重み」と、統計上の数字との間には、依然として埋めがたいギャップが存在しているように感じられてなりません。
外食や保険料が上昇する一方でエネルギー価格は下落へ
2019年11月の内訳を詳しく見ていくと、項目によって明暗が分かれていることが分かります。増税の影響を受けやすい外食費や、人手不足を背景とした宿泊料の上昇が目立っており、レジャーや外食を楽しむ層にとっては、支出増を実感しやすい局面にあるでしょう。
さらに、大手損害保険各社が値上げに踏み切った火災・地震保険料の上昇も、全体の数値を引き上げる一因となりました。これらは生活を守るために不可欠な固定費であるため、家計の柔軟性をじわじわと奪っていく厄介なコストアップ要因と言えるはずです。
一方で、家計にとって追い風となったのはエネルギー関連の項目です。電気代や都市ガス代、そしてガソリン価格などが前年を下回る動きを見せており、これが物価全体に対しては強力な「下げ圧力」として作用する結果となりました。
個人的な見解としては、増税直後という特殊な状況下で、エネルギー価格の低迷が消費者の負担を皮肉にも和らげている現状に注目しています。本来であれば健全な物価上昇が望まれますが、現在は外部要因による調整が強く働いている不安定な時期と言えるでしょう。
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