二〇一九年五月二十八日、トヨタ自動車グループが、私たちが普段買い物をする「ショッピングセンター(SC)」を、まるごと「未来技術の巨大な実験室」に変えてしまうという、驚くべきプロジェクトに乗り出したことが報じられました。その舞台は、年間八百万人以上が訪れる「カラフルタウン岐阜」(岐阜市)。ここはもはや、単なる買い物の場所ではないのです。
トヨタオートモールクリエイト(名古屋市)が運営するこのSCでは、「カラタン未来Lab」と名付けられた産官学連携プロジェクトが始動。三十以上の企業や団体がタッグを組み、次世代の技術を「日常のど真ん中」で実践しています。例えば、アイシン精機が実証実験を行った電動超小型モビリティ「アイリーエーアイ」。荷物を積んで手ぶらで買い物を楽しめ、さらには自動で利用者に追従する未来の乗り物に、すでに七百人以上の買い物客が試乗し、その乗り心地や改善点をフィードバックしています。
この先進的な取り組みに対し、SNS上では「岐阜のSCが未来都市になってる!」「トヨタの本気度がすごい。買い物しながら未来体験できるなんて」「手ぶらで買い物できるモビリティ、今すぐ欲しい」といった、驚きと期待の声が溢れています。ローランド・ベルガーによるAR(拡張現実)を活用した顧客案内や、中部電力との再生可能エネルギーを活用した充電サービスなど、私たちの生活を豊かにする技術が、続々と実証段階に入っているのです。
私自身、このトヨタの戦略は「圧巻」の一言です。なぜなら、閉鎖的な研究所では決して得られない、年間八百万人、しかも子育て世帯が多いという「顔の見える消費者」のリアルな反応(生の声)を、開発の初期段階から直接吸い上げることができるからです。これほど価値のあるデータはありません。
今後は、スマートフォンからの遠隔キー操作や、物流ロボットによるトランクへの商品配送、さらには自動運転車による移動店舗までが構想されています。カラフルタウン岐阜のこの挑戦は、SCが単なる「モノ消費」の場から、「地域の課題を解決するソリューション拠点」へと進化できるかどうかの、日本における重要な試金石となるに違いありません。
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