独BASFが建設化学品事業を3800億円で売却!米ローンスターが仕掛ける業界再編の狙いとは?

化学業界の世界的な巨人として知られるドイツのBASFが、大きな経営の舵を切りました。同社は2019年12月21日、自社の建設化学品事業をアメリカの投資ファンドであるローンスターへ売却することを正式に決定しています。その取引額は驚きの31億7千万ユーロ、日本円にして約3800億円という巨額な規模に達しました。

今回の売却劇が完了するのは、2020年7月から9月頃になる見通しです。この建設化学品事業は、世界中に約7千人もの従業員を抱える大規模な組織で、2018年には25億ユーロもの売上高を記録しました。主にコンクリートの耐久性や作業性を向上させるための化学品、いわゆる「混和剤」などを主力として展開しています。

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ポートフォリオ最適化の裏側にある戦略

BASFがこの巨大な事業を手放す背景には、自社の主力事業との「シナジー(相乗効果)」が薄いという冷静な判断がありました。同社は2006年に独テグサからこの事業を27億ユーロで買収しましたが、さらなる成長を目指す上で、より親和性の高い分野へ経営資源を集中させる道を選んだのでしょう。これは企業価値を高めるための、極めて合理的な選択と言えます。

一方、買収側であるローンスターの動きからも目が離せません。彼らは2017年に建設資材の大手である独クセラを買収しており、今回の取引によって建設分野での圧倒的な影響力を手に入れる狙いがあるようです。投資ファンドが主導するこの再編劇は、建設業界全体の勢力図を大きく塗り替える可能性を秘めています。

SNS上では、この突然のニュースに対して「化学業界の再編が加速している」「3800億円という金額に驚いた」といった声が多く寄せられています。また、従業員の雇用維持や今後の供給体制を注視する関係者も少なくありません。歴史ある事業が新たな資本の下でどのように進化を遂げるのか、期待と不安が入り混じった反応が見られます。

筆者の視点としては、今回のBASFの決断は、変化の激しいグローバル市場で生き残るための「攻めのスリム化」であると評価しています。不採算だから売るのではなく、より輝ける場所へ事業を託すという姿勢は、日本企業にとっても大いに参考になるはずです。巨大資本がぶつかり合うこの動向から、今後も目が離せません。

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