大阪と東京を拠点に洗練されたビル経営を行うダイビルが、ついに北の大地、札幌への進出を決めました。2019年12月16日、同社は札幌市中央区のランドマークとして親しまれてきた商業施設「PIVOT(ピヴォ)」を含む3棟のビルを取得したと発表しています。長年地域に愛されてきた場所が、大手デベロッパーの手によってどのように生まれ変わるのか、大きな注目が集まっているのです。
今回買収の対象となったのは、ピヴォのほかに「ペンタグラムビル」と「桂和MTビル」を合わせた3つの物件です。取得額は公にされていませんが、業界内では100億円を超える大規模な取引であると目されています。SNSでは「学生時代から通っていたピヴォが変わってしまうのは寂しい」「ついに大通エリアの再開発が本格化するのか」といった、惜別と期待が入り混じった声が数多く寄せられました。
特筆すべきは、これまで首都圏と近畿圏に特化してきたダイビルにとって、これが初の地方進出であるという点でしょう。同社は札幌での事業基盤を確固たるものにするため、2020年01月には市内に拠点を設ける準備を進めています。単なる不動産の取得に留まらず、腰を据えて地域に根ざした展開を狙う同社の本気度が、このスピーディーな組織体制の構築からも伝わってきます。
50年の歴史を紡ぐ「PIVOT」と未来へ向けた再開発構想
ピヴォは、かつての「中心街デパート」や「ダイエー」時代を含めると、約50年もの長い歴史を歩んできた建物です。ファッションやグルメの発信地として若者を中心に支持されてきましたが、建物の老朽化という課題も抱えていました。現在は営業が継続されていますが、将来的には隣接するビルと合わせた約3300平方メートルという広大な敷地を活かし、一体的な再開発が行われる見通しです。
再開発の内容については、ダイビルが強みを持つオフィス機能に加え、観光需要を見込んだホテルや商業施設の複合化が検討されています。編集者の視点から言えば、この場所は札幌の経済を牽引する大通・すすきの地区の核となる存在です。歴史ある建物の「記憶」を大切にしつつ、最新のトレンドを反映させた「札幌の新名所」が誕生することを、一市民としても心待ちにせずにはいられません。
折しも札幌では、2030年度末の北海道新幹線延伸を控え、街全体が活性化の波に包まれています。ダイビルの担当者は、札幌が持つ人口の集中度や観光の拠点としてのポテンシャルの高さを高く評価しました。地域の声に耳を傾けながら進められるこのプロジェクトは、単なるビル建設ではなく、札幌の都市価値をさらに高める起爆剤となるに違いないでしょう。
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