2019年12月27日、デジタル社会の在り方を根本から揺るがす大きな転換期が訪れています。私たちが日々何気なく利用しているスマートフォンや検索エンジンから収集される「パーソナルデータ」の扱いに、世界規模で厳しい視線が注がれるようになりました。巨大IT企業、いわゆるプラットフォーマーによる情報の独占を防ぐため、日本国内でも法整備と企業の自主的な取り組みが急ピッチで進められています。
こうした流れを受け、NTTドコモは2019年12月、顧客のプライバシーを守るための革新的な管理システムを導入しました。ユーザー自身が自分のデータを「いつ、誰に、どのような目的で提供しているのか」をひと目で把握できる専用サイトの運用を開始したのです。これまでは不透明になりがちだった情報の流れを「可視化」することは、信頼を勝ち取るための極めて誠実な一歩であると、ネット上でも高く評価されています。
法改正の目玉「使わせない権利」と企業の説明責任
政府もまた、2019年12月に個人情報保護法の改正に向けた大綱案をまとめ、時代に即したルールの再構築を図っています。今回の目玉は何といっても、個人が企業に対して自身のデータの利用停止を求めることができる「利用停止請求権」、通称「使わせない権利」の導入でしょう。これにより、消費者は自分のプライバシーが不適切に扱われていると感じた際、より強い姿勢で自己決定権を行使できるようになります。
専門用語として登場するこの「説明責任(アカウンタビリティ)」とは、単に規約を提示するだけでなく、企業が情報の使い道を分かりやすく本人に伝える義務を指します。SNSでは「自分のデータが知らないうちに広告に利用されるのが怖かった」という声が多く、この法改正は多くのユーザーに歓迎されるはずです。しかし、一方でシステム改修や運用の見直しが追いつかず、対応に苦慮する企業が少なくないのも現状でしょう。
編集者としての意見ですが、データは現代の「石油」とも呼ばれる貴重な資源ですが、それは個人の尊厳の上に成り立つものです。企業は法改正を単なる「規制」と捉えるのではなく、ユーザーとの信頼関係を再構築する絶好のチャンスと捉えるべきではないでしょうか。透明性を確保した企業こそが、次世代のデジタル競争において真の勝者になることは間違いありません。今後の法改正の動向から、片時も目が離せない状況が続きます。
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