個人情報保護法の2020年改正を徹底解説!「使わせない権利」や「仮名情報」がビジネスとプライバシーを変える

私たちの日常において、名前や住所といった大切な情報を守るためのルールである「個人情報保護法」がいま、大きな転換期を迎えています。2003年に誕生したこの法律は、2017年の全面施行を経て、さらに進化しようとしています。2019年11月28日現在、個人情報保護委員会を中心に、2020年の再改正に向けた抜本的な見直し作業が急ピッチで進められているのです。

今回の見直しが必要となった背景には、膨大なデータを解析して新たな価値を生み出すビッグデータビジネスの爆発的な普及があります。ネット上では「自分のデータが知らない間に売買されているのではないか」といった不安の声も目立ちます。こうした社会の要請に応えるべく、今回の改正では個人の権利をこれまで以上に手厚く守る仕組みが導入される見込みです。

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「使わせない権利」の誕生と個人の守り方

改正の目玉となるのが、個人が企業に対してデータの活用を止めるよう求めることができる「利用停止権」の新設です。いわば「自分の情報を使わせない権利」と言い換えることができるでしょう。SNSでも「不気味なターゲティング広告を拒否できるのは嬉しい」といった期待の声が上がっており、情報の主導権をユーザーの手に取り戻す大きな一歩となりそうです。

また、昨今ではAIが個人の行動パターンから特性を分析する「プロファイリング」も一般的になりました。これについても、企業側にはどのような手法で分析を行っているのかを明示する義務が課される予定です。不透明なデータ処理をなくし、情報の透明性を確保することは、デジタル社会における信頼の基盤を築く上で、極めて重要なプロセスであると私は考えます。

ビジネスの成長を支える「仮名情報」の仕組み

一方で、規制を厳しくしすぎることで企業のイノベーションが停滞してしまっては本末転倒でしょう。そこで検討されているのが「仮名情報(かめいじょうほう)」という新たな概念です。これは、氏名などの特定の個人を識別できる情報を取り除く加工を施したデータのことを指します。個人を特定できない状態であれば、開示請求などの対象外として柔軟に利用できるようにする方針です。

すでに導入されている「匿名加工情報」は、他の情報と照合しても個人を復元できないようにする高度な加工が必要でした。しかし、今回検討されている「仮名情報」は、より実務に即した活用を促進する狙いがあります。守るべきプライバシーは堅守しつつ、情報の利活用という攻めの姿勢を崩さないこのバランス感覚こそが、日本経済の発展には欠かせない要素ではないでしょうか。

さらに、海外に拠点を持つIT大手への規制を強める「域外適用」や、情報漏洩が発生した際の報告義務化など、改正案には多岐にわたる項目が含まれています。ブラウザに保存される識別情報である「クッキー(Cookie)」についても、提供先で個人が特定される場合には本人の同意が必須となります。これらはまさに、国境を越えてデータが飛び交う現代に即したアップデートといえるでしょう。

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