自然災害が相次ぐ昨今、私たちの命を守るための「備え」が劇的な進化を遂げています。2019年12月16日、三菱自動車の東北エリアの販売会社が、災害時に電動車を無償で貸し出す協定を地元の市町村と次々に締結していることが分かりました。特に山形三菱自動車販売は、すでに県内18の自治体と手を取り合い、非常時の電源確保に向けた強固なネットワークを築き上げています。
今回の取り組みで主役となるのは、プラグインハイブリッド車(PHV)である「アウトランダーPHEV」です。PHVとは、コンセントから直接充電できる大容量バッテリーとガソリンエンジンの両方を搭載した自動車を指します。SNSでは「避難所でスマホの充電ができるのは心強い」「車が発電機になるなんて時代の変化を感じる」といった期待の声が寄せられており、移動手段以上の価値に注目が集まっています。
一般家庭10日分の電力を供給!驚きの給電能力
この車両の真骨頂は、停電時でも外部へ電気を供給できる「非常用電源」としての機能にあります。なんと一般家庭の家電製品を最大で約10日間も稼働させる能力を秘めているのです。自治体との協定に基づき、災害時には販売店が所有する試乗車が無料で貸し出され、電力が途絶えた避難所などに迅速に配備される仕組みです。機動力のある車だからこそ、必要な場所へ電気を届けられる点は最大のメリットでしょう。
山形三菱自動車販売の小野勉社長は、メーカーでの豊富な経験を活かし、2019年2月からこのプロジェクトを牽引してきました。行政との連携を重視する姿勢は、まさに地域密着型のディーラーならではの決断と言えます。私は、この「官民一体」のスピード感こそが、現代の防災に求められる理想の形だと確信しています。単なる商品販売に留まらず、地域のインフラを支えようとする企業の志には深く共感せざるを得ません。
さらに、今後は広域災害に備えて一般のオーナーへ協力を仰ぐ仕組みづくりも検討されているようです。山形県内だけでも約700台の対象車両が存在しており、民間の力を集結させればこれほど心強いバックアップはありません。2019年12月現在、岩手や宮城でも同様の調整が進んでおり、東北全域が「電気のネットワーク」で結ばれる日は近いでしょう。車は今、走る楽しさだけでなく、安心を届ける存在へと生まれ変わっています。
コメント