日本の最東端に位置する南鳥島。その静かな波の下に、私たちの生活を一変させるほどの大きな可能性が眠っていることが明らかになりました。海洋研究開発機構(JAMSTEC)や産業技術総合研究所などの研究グループは、2019年12月10日までに、同島周辺の広大な海域で次世代資源として期待されるレアアースの埋蔵状況を詳細に特定したと発表したのです。
今回の調査は、内閣府が主導する「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」という国家プロジェクトの一環として実施されました。対象となったのは、南鳥島の南側に広がる約3000平方キロメートルの海域です。水深5000メートルから6000メートルという、太陽の光も届かない漆黒の深海に挑む、まさに人類のフロンティアを切り拓く挑戦といえるでしょう。
研究チームは調査船を駆使し、海底から約60本もの地層サンプルを採取して分析を行いました。その結果、レアアースが堆積するユニークなパターンが判明したのです。海底から数メートルの深い場所に高濃度で集中している地点もあれば、海底のすぐ下に10メートル近い厚みで資源層が広がっている場所も見つかり、効率的な採掘に向けた大きなヒントが得られました。
ここで注目すべきは、「レアアース(希土類)」が持つ価値です。これはスマートフォンやハイブリッド車のモーターなどに欠かせない希少な元素を指し、産業の「ビタミン」とも称されます。今回の調査では、実際に海底から引き上げた250キログラムの岩石から、ジスプロシウムやネオジムといった重要な成分を含む白い砂状の鉱物を取り出すことにも成功しました。
SNS上では「ついに日本が資源大国になる日が来るのか」「深海5000メートルからの回収技術に日本の技術力を感じる」といった期待の声が続々と上がっています。現在は他国からの輸入に頼らざるを得ない貴重な資源を、自国の排他的経済水域内で確保できるかもしれないというニュースは、多くの国民に明るい希望を与えているようです。
編集者としての私見ですが、このプロジェクトは単なる資源確保に留まらない意義を持っています。資源のない日本にとって、独自の供給網を構築することは経済安全保障の観点からも極めて重要です。深海という過酷な環境から資源を取り出す技術が確立されれば、それは世界をリードする日本の新たな強みとなり、国際的なプレゼンスをさらに高めることになるでしょう。
今後の計画では、2022年度末までに資源量の全容把握と探索・回収技術の確立を目指すとされています。複数の無人潜水機を連携させた高度な調査システムの開発や、採掘が海の生態系に与える影響を最小限に抑えるための環境評価手法の構築も進められる予定です。環境保護と経済発展を両立させる、日本らしい丁寧な開発が期待されます。
コメント