米中対立で激変する企業法務!米輸出規制の強化と日本企業が直面する2020年への試練

米中両国の対立が深まる中、日本企業を取り巻く法務リスクがかつてないほど増大しています。日本経済新聞社が2019年12月16日にまとめた「第15回企業法務・弁護士調査」の結果からは、米国の厳しい輸出・投資規制に翻弄されながらも、懸命に活路を見出そうとする企業の姿が鮮明になりました。

SNS上では「米中の板挟みはもはや他人事ではない」「法務部門の負担が重すぎる」といった悲鳴に近い声が上がっています。特に注目すべきは、米政府が華為技術(ファーウェイ)へ実施した禁輸措置や、安保の観点から外国企業の投資を厳格に審査する「対米外国投資委員会(CFIUS)」の権限強化が、現場に大きな緊張感を与えている点でしょう。

今回の調査で多くの企業が頭を抱えているのが「みなし輸出」規制の強化です。これは、米国内にある軍事転用可能な機微情報に対し、在米外国人が接触すること自体を「輸出」とみなして規制する仕組みを指します。技術者同士の何気ない情報共有さえも法律違反になりかねないため、企業側は専門家への相談を急いでおり、東芝のように従業員の国籍ごとに開示範囲を個別に確認するケースも出ています。

スポンサーリンク

実効性のある対策への課題と2020年への展望

一方で、弁護士側が推奨する「社内ファイアウォール(情報の遮断壁)の構築」などの踏み込んだ具体策を講じている企業は、まだ少数派に留まっています。専門家は中国企業との秘密保持契約の強化を急ぐべきだと警鐘を鳴らしていますが、多くの日本企業は、現時点では「中国事業をすぐに見直す予定はない」と回答しており、慎重に情勢を見守っているのが現状です。

しかし、猶予は長くありません。2020年2月には米国で新しい投資規制が導入される見通しであり、先端技術だけでなくインフラや不動産取引までもが審査の網に掛かることになります。日本でも11月下旬に改正外為法が成立するなど、安全保障を軸とした経済規制の波は止まることを知りません。

編集者の視点から言えば、今後は単なる守りの法務ではなく、グローバルな供給網全体を管理する「戦略的法務」が不可欠になるでしょう。2020年は米大統領選を控えており、各国の保護主義がさらに加速するのは確実です。変化を恐れず、法規制を先読みしてサプライチェーンを再編する覚悟こそが、これからの荒波を乗り越える鍵になると確信しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました