音楽の情熱が国境を越え、異なる専門分野を持つ二人の魂を共鳴させています。関西大学の副学長を務める経済学者、高増明氏が今回明かしたのは、ロックバンド「爆風スランプ」のドラマーとして知られるファンキー末吉さんとの深い親交です。お二人の出会いは、2002年(平成14年)に高増氏が当時在籍していた大阪産業大学で講演を依頼した際まで遡ります。
当時の講演会には多くの中国人留学生が詰めかけ、会場は熱気に包まれていました。末吉さんが中国ロックへの並々ならぬ熱意を語り始めると、留学生たちはその言葉に深く共感し、熱烈な支持を送ったといいます。末吉さんが支援する中国のバンドが日本公演を行う際には、高増氏がその運営をサポートするなど、職業の垣根を越えた温かい協力関係が長年にわたって築かれてきました。
経済学者とミュージシャンという一見接点のない二人の共通項は、ずばり「ロック」と「中国」への深い愛でしょう。末吉さんのバイタリティは凄まじく、北京でレストランを開業すれば、高増氏も負けじと上海で日本のポップカルチャーを発信するカフェをオープンさせたエピソードもあります。こうした互いを刺激し合う関係性は、大人の友情として非常に理想的な形ではないでしょうか。
感動を形にする驚異の実行力と未来への刺激
ファンキー末吉さんの真髄は、心動かされた対象に対して脇目も振らずに飛び込む圧倒的な行動力にあります。休暇で訪れた中国で偶然にも「中国ロック」の黎明期に立ち会った彼は、その魅力に衝撃を受けました。単なるファンに留まらず、現地に移住してアーティストと交流を深め、さらには中国で大ヒットを記録した映画の音楽制作まで手掛けるという、前例のない偉業を成し遂げたのです。
ここでいう「中国ロック」とは、1980年代後半から独自の発展を遂げた音楽ジャンルであり、社会の変革期における若者のエネルギーや葛藤を表現した力強いスタイルを指します。末吉さんはこの未知の熱量を肌で感じ、自らのキャリアを投じてその発展に寄与しました。特定の文化にこれほどまでに献身できる人物は、世界を探してもそう簡単に見つかるものではありません。
SNS上では「ファンキー末吉さんの生き様はかっこよすぎる」「経済学者なのにレコード会社経営とは、高増さんも相当な行動派だ」といった称賛の声が上がっています。高増氏自身も大学での研究活動の傍ら、レコード会社の運営やロックの教科書の出版など、多才な活躍を見せています。しかし、末吉さんの背中を見ていると「自分ももっと頑張らなければ」と、常に新たな活力を得ているようです。
情熱に従って行動することの尊さを、お二人の交流は私たちに教えてくれます。2019年12月30日現在の視点で見ても、このように異文化や異業種が交差する瞬間にこそ、新しい価値が生まれるのだと強く感じます。何かに恋をし、それを実行に移す勇気を持つことは、人生をより豊かで刺激的なものに変えてくれる魔法のような力を持っているのでしょう。
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