私たちの生活を足元から支えている貴重な地下水ですが、実は工場の排水や不法投棄による化学物質の汚染が深刻な問題となっています。そんな中、大成建設が複数の汚染物質をまとめて分解できる画期的な微生物を発見し、2020年01月07日までに培養体制を整えました。
このニュースに対し、SNSでは「地球の未来を救う技術だ」「コストもCO2も減らせるなんて一石二鳥以上の価値がある」といった歓喜の声が寄せられています。従来の環境基準を大きく超える汚染も、この小さな主役が劇的に解決してくれるかもしれません。
地下水は河川へ流入する恐れがあるため、工場排水に比べて10倍以上も厳しい環境基準が設けられています。自治体などはポンプで水をくみ上げて綺麗にしていますが、一般的な下水処理で使われる「活性汚泥法(微生物に汚れを食べさせる手法)」では化学物質まで落とせません。
そこで現在は、オゾンや薬剤を駆使する「促進酸化法」という高度な技術が使われています。しかし、これには大量の電力や高価な薬剤が必要で、莫大なコストが重荷となっていました。特に発がん性が指摘される「1・4ジオキサン」は水に溶けやすく、除去が困難とされています。
そんな難敵に立ち向かうべく大成建設が見つけたのが、新種の微生物「N23株」です。実験では、基準値の数十倍もの汚染物質を含んだ水にこの菌を投入したところ、わずか1日後には検出限界以下まで綺麗に浄化されました。驚くべきことに、その分解速度は従来の2倍以上です。
さらに魅力的なのは、1・4ジオキサンだけでなくベンゼンなど合計20種類もの汚染物質に対応できる点でしょう。空気を与えるだけで簡単に育つため、大成建設はすでに大量培養する体制を確立しており、1ヶ月ごとに少量をつぎ足すだけで高い効果を維持できます。
この手法を導入すれば、従来の促進酸化法に比べて処理コストを50%以上も削減できる見込みです。さらに環境負荷の面でも非常に優れており、二酸化炭素の排出量を84%も減らせるというデータは、脱炭素社会を目指す現代において強力な武器になります。
現在は、実際の処理現場で稼働する大型装置の実証試験に向けて、協力してくれる自治体や企業を募っている段階です。将来的には、汚染された地下に直接この微生物を注入して、水をくみ上げずにそのまま浄化する夢のような手法も検討されています。
筆者は、この技術こそが日本の環境ビジネスを大きく変えるゲームチェンジャーになると確信しています。経済的な利益と環境保護を高いレベルで両立させた大成建設のイノベーションは、持続可能な社会を実現するための素晴らしいお手本と言えるでしょう。
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