2019年12月27日、金融界に一石を投じる鋭い視点が提示されました。現在、日本や欧州で見られる「マイナス金利」という現象は、本来の経済活動ではあり得ない、いわば金融政策が無理やり生み出した人工的な産物にすぎません。お金を預けたり貸したりする際、利息を支払うのではなく逆に手数料を取られるような状況は、経済の「プライシング(価格設定)」という根幹を揺るがす異常事態といえるでしょう。
2019年の動向を振り返ると、長期金利の指標となる10年物国債の利回りまでもが、かなりの期間にわたってマイナス圏を推移していました。SNS上でも「貯金しても減る時代なのか」「経済の教科書が書き換わる」といった困惑の声が広がっています。この歪んだ状況が放置されている背景には、中央銀行が掲げる「物価目標」への過度な執着があるようです。物価を上げるためなら、金利が極限まで下がっても構わないという姿勢が鮮明になっています。
経済の羅針盤を失った現代金融の課題と進むべき道
現在の金融政策における最大の懸念は、適正な政策金利を導き出すための指針、つまり「有力な理論」が失われている点にあります。これまでは経済を安定させるための「定石」が存在しましたが、今の超低金利環境下では、誰もが暗闇の中を歩いているような状態です。私は、この「理論の空白」こそが、健全な投資や家計の貯蓄マインドを冷え込ませる元凶だと考えます。中央銀行は数字上の目標だけでなく、市場の歪みにも目を向けるべきです。
特に「プライシング」の崩壊は深刻です。本来、金利はリスクや将来の価値を反映するものですが、これが機能しないと、どの企業に投資すべきかという判断すら難しくなります。ネット上では「ゾンビ企業の温床になる」という危惧も散見されますが、まさにその通りでしょう。今後は、2パーセントの物価上昇といった特定の指標に縛られすぎない、新しい金融の枠組みが求められます。幕引きの時は、着実に近づいているのかもしれません。
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