過去最高を更新!「現金保有」批判を払拭する日本企業の攻めの投資戦略

「現金を溜め込みすぎている」として、長らく国内外から批判を浴びることも多かった日本企業ですが、昨年度の設備投資などの支出が過去最高水準に達したことが、2019年6月26日付の日本経済新聞によるデータ分析で明らかになりました。世界経済の減速、特に中国経済の冷え込みといった厳しい向かい風があるにもかかわらず、企業は蓄えた資金を積極的に活用し、「成長」という未来に大きな賭けに出ていると言えるでしょう。これは、日本経済にとって非常に明るい兆候だと私は考えています。

日本経済新聞が金融機関を除くおよそ3,600社のキャッシュフロー(CF)、資産、負債などの詳細なデータを分析したところ、企業や工場、設備の取得や売却など投資活動によるキャッシュフロー、すなわち「投資CF」の総額は、前の年度と比べて3%増加し、51兆6,000億円に達しました。これは驚くべきことに、3年連続で過去最高記録を更新しているのです。特にこの5年間で見ると、投資CFは20%以上も伸びており、日本企業が守りから攻めへと明確にシフトしていることがデータから裏付けられています。

この変化の背景には、「企業統治」、すなわちコーポレートガバナンスへの投資家の意識の高まりがあります。野村証券の美和卓チーフエコノミストは、企業が「資金を非効率的に積み上げるままにしておく」のではなく、「投資や株主還元を充実させる」よう、より強い圧力を受けていると分析しています。実際に、調査対象企業の半数近くにあたる約1,630社で、投資や株主還元といった支出が、本業から生み出された収入である「営業CF」を上回っている状況です。これは、事業の維持や拡大に必要な資金を超えて、成長への再投資や株主への利益還元に積極的になっていることを示しており、非常に健全な資本主義の姿だと評価できるでしょう。

業種別に見ると、投資CFの動きには変化が見られます。電機メーカーや自動車メーカーなどの製造業の多くでは減少傾向が見られましたが、非製造業では改善が進んでおり、全体を押し上げる形となりました。非製造業にはサービス業や情報通信業などが含まれており、これらの分野で新しい技術や事業への投資が活発化していることが予想されます。この動きは、日本経済が製造業中心からサービス・IT分野へと構造を転換しつつある現状を反映しているのかもしれません。

この報道は、SNS上でも大きな反響を呼んでいます。「日本企業がようやく重い腰を上げた」「タンス預金ならぬ、企業預金が動き出すのは良いことだ」「成長分野への投資が増えれば、日本の未来はもっと明るくなるだろう」といった期待の声が多く見られました。長らく「失われた30年」とも言われてきた日本経済ですが、この「攻めの投資」が、停滞を打破する起爆剤となることを強く期待するばかりです。

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英語学習の視点から紐解くキーワードの魅力

本記事の原稿は英文媒体である「Nikkei Asian Review」の記事をもとに構成されています。記事の中には、日本語でのニュースを読むだけでは気づきにくい、興味深い英単語の用法がありました。例えば、日本語で「知られている」ことを示す表現として、本文の注釈にもあった「notorious(ノートリアス)」という形容詞があります。これは「何か悪いことで有名な」という意味合いを持っており、一般的に良い意味で使われることが多い「famous(フェイマス)」とは区別されます。

また、「famous」に否定の接頭辞「in」を付けた「infamous(インファマス)」という単語は、「有名ではない」という意味ではなく、「notorious」の同義語として「悪名高い」という意味を持ちます。このように、英単語一つをとっても、ポジティブ・ネガティブといったニュアンスの違いを理解することが、ビジネス英語、そして国際的なニュースを正確に読み解く上で非常に重要になってくるでしょう。英文媒体で経済ニュースに触れることは、生きたビジネス用語と世界情勢を同時に学べる最高の機会だと断言できます。

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